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「ここで40年間がんばれるか」自問自答するプログラマの背中を押してくれる”刺激”とは?ーForkwell 転職成功インタビュー

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Forkwell は様々なサービスを通じ、成長し続けるエンジニアを応援しています。

今回は、「テクノロジーを活かせる企業で活躍すること」というミッションを持ちつづけ、転職活動を通じて自分のやりたいことを見つめ直し、キャリアを定めた鈴木竜太さんにお話を伺いました。

プログラムが書けない! 転職のきっかけは就職の理想と現実

鈴木さんが最初に「転職」を意識し始めたのは、社会人2年目の秋。大学院卒業後に大手企業の系列会社に就職、仕事への理想と現実のギャップに違和感を覚えはじめたのがきっかけでした。

「技術を持った企業で自分のスキルを磨きたいという思いを持って就職活動をしていたのですが、そのときは正直に言えば、安定志向みたいな気持ちもあって、名前を知っているとか、企業の規模とかそういうことも気にしていたと思います」

新卒で入社した会社では、大規模な公共システムを扱うプロジェクトに配属されました。社会の役に立つ仕事にやりがいを感じないわけではありませんでしたが、鈴木さんには決定的に「足りない」と感じる部分がありました。

「大きかったのは、自分が手を動かしてプログラミングをする機会がほとんどなかったことです。スキルアップできない、プログラマーとして取り残されるんじゃないかという不安がありました」

大学、大学院でプログラミングを学び、プログラムの理論を支える数学や電気回路の学習など、実践形式の授業を受けてきた鈴木さんは、現場に出たらすぐにコードをバリバリ書いて、自分のスキルを上げていきたいという希望がありました。

「生活はそれなりに安定していたと思うのですが、ずっとここで働くのは無理だなと思っていました。転職活動を始めてみるとその思いがさらに強くなり、自分が思っていたより早く転職することになったんです」

はじめての転職はForkwellのサービスを利用したものではなかったそうですが、存在自体は知っていて面談も受けたと言う鈴木さん。そのときForkwellと接点を持ったことが、現在のキャリアにも大きな影響を与えたといいます。

「はじめはただ漠然と『転職』みたいなキーワードで検索したのかな? 予備知識がまったくないなかで、とりあえずという感じで登録をして、キャリア面談を受けたんです」

現状をヒアリングした担当者は、転職を考え始めたばかりの鈴木さんに準備期間を設けることを提案したそうです。

「いまはまず勉強会に参加するなどしてスキルアップをして、転職の武器を作りましょうというアドバイスを受けました。同時期にForkwell Meetupなどのイベントにも参加したのですが、会社の外の人と接点を持てたことで、世界が広がりました」

初めての転職 外部からの刺激が決意を後押し

自分のキャリアはこのままでいいのか? 尊敬できる上司や先輩、責任感のある仕事と安定収入など、それまでは「いまの仕事も悪くないか」と考え直すこともありましたが、社外の人と接点を持つことで、鈴木さんにはある思いが芽生え始めました。

「ここで40年間がんばれるかってことですよね。親世代だと、一つの企業で昇進し勤め上げるというキャリアがある種常識という感じがあります。日本企業なら解雇にはまずなりませんし、この場合退職金が非常に魅力的ですが(笑)。でも、自分がやりたいこと=プログラミングという明快な答えがあるのに、そこから遠い場所に今後も居続ける自分がどうしても想像できなかったんです。退職金の話をしましたけど、そこまで将来にどうなっているか分かりませんからね」

当時の会社では、ソフトウェアのアップデートやシステムの保守管理といった「SE的な仕事」がほとんど。エンジニア、プログラマーが集まるイベントで社外の風に触れると、社内で仕事をしているときには感じない焦りを感じるようになったといいます。

「いま振り返れば、そういう外部からの刺激があったからこそ向上心が持てたということもあるでしょうね。そういう場でいろいろな話を聞くと、自分のスキルや情報がいかに遅れているかということに気づかされました」

社内での仕事には慣れてきたが、このスキルは社内でしか通用しないのではないか? このままでは新しいことに挑戦する環境はめぐってこない。鈴木さんは、それまでの就職感を大きく変え、ベンチャーのWEBエンジニアの仕事を探し始めました。

「転職しようと決めてしまえば選択肢はたくさんあるのですが、 プログラミングが書ける環境があって、中途採用を受け入れている企業となるとやはりベンチャーが多くなるんです」

新卒入社の反省を活かし、日々プログラムに触れる環境を優先させた鈴木さんは、2016年に最初の会社を退職、同じ年の10月から新規事業を立ち上げる企業に転職をすることになりました。

突き詰める性格がプログラマーへの道を開いた

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高校生のときにハマったリズムゲームを通じてプログラムと出会った鈴木さんは、幼少期からテクノロジーに興味を持ち、科学者や研究者に憧れる少年でした。

「プログラマーになろうと思ったのは、家にパソコン環境が整った高校生になってからですが、小学生の頃から理科や算数は好きでしたね。いまでも良く覚えているのが、中学の選択授業での話です。この時は普段のクラスの枠を超えて、普段の授業ではやらない高度な内容を扱う授業でした。その中の問題として、こんなお題が出たんです」

『1分ごとに分裂して体積が2倍に増える細菌があります。その細菌の増え方を観察したら、ちょうど1時間でビーカーがいっぱいになりました。ではこの細菌がビーカーを半分にするためにはどのくらい時間かかったでしょうか?』

「そんなに難しい問題じゃないんですけど、内容は中学では扱わない指数関数なので周囲は考え込んでいました。が、私はそんな周囲をよそに「59分ですよね」と即答したんです。先生には『ちょっと君は静かにしてて』と言われました(笑)」

気になることがあるとそのことを突き詰める性格だったと言う鈴木さんは、ゲームを通じてActionScriptに出会い、プログラマーを志すようになります。

「最初に触れたプログラミング言語がActionScriptというのは珍しいと思うんですが、そこから一気に新しい世界に触れた気がして、大学で本格的にプログラミングを学びたというモチベーションになりました」

大学、大学院と学んだ鈴木さんは、テクノロジーを活かせる企業で活躍することを自身のキャリアのミッションに据えました。2度の転職を経た今も、その根底にあるものは変わっていません。

「最初の転職で得た仕事も、やりがいはあったし、実際にプログラミングに触れている時間は増えたのですが、新規参入事業ということもあり会社の方針やさまざまな制約で、自分から能動的に何かを創り出すことができにくくなっていました」

新たにできるセクションの募集は魅力的ですが、それ故の不確定な部分があるのもまた事実。鈴木さんの場合も、会社が新たに参入しようとしていた医療事業の社会的意義にやりがいを感じていたのですが、その理想とは裏腹に、短期的な収益を確保するためにアフィリエイト事業が先行してしまったと言います。

「バナー設置や文言修正など、あまりクリエイティブでない “作業” が増えていったんですね。そんなこともあって、今度はゆっくり自分に合った仕事を探してみようというスタンスで、Forkwellさんに再度登録しました」

最初の担当者のアドバイス通りスキルを磨いた鈴木さんの元には複数のスカウトがかかりました。「ゆっくり探す」という言葉通り、時間をかけた転職活動の末、鈴木さんが新天地に選んだのは、転職活動初期から声をかけてくれたある企業でした。

「これはご縁もあると思っているんですけど、登録してすぐにお話を聞きに行った企業の担当者の方と、広島であったRubyKaigiで偶然再会しました。面談の場とは違う雰囲気でお話ができたのはラッキーでした。さらに後日Forkwell Meetupなど別のイベントでも顔を合わせることになって。その企業のことを知るのに、“中の人”に直接話を聞くというのはマストだと思っているのですが、自主的に行ったイベントで偶然会えて、ざっくばらんに話せたことは、転職先選びの大きな決め手になりました」

新しく選んだ企業ではビジネスマッチングプラットフォームを展開、企業同士をマッチングすることで新たなイノベーションを生み出そうとしています。鈴木さんは、自分の理想とする「テクノロジーで社会に貢献するエンジニア」へと成長するチャンスだと考え、新しいキャリアに進むことを選びました。

面接は入り口に非ず! エンジニアの転職は接点を大切に

鈴木さんは、これから転職活動に取り組む人は「ぜひいまの環境の外に出るべき」と力説します。

「これはいつも言っていることなんですけど、自分のいまいる環境、会社から出ていろいろな人と交流を持ち、他社の文化に触れるというのはとても大事だということです。転職活動をしていると『将来どうなりたいか?』『身に付けたいスキルは?』といった質問を頻繁にされます。しかし、いきなり自信を持って答えられる人はまずいない。でも、いろいろな人と交流を持っておくと『あの人みたいになりたい』と思える “憧れの人” に必ず遭遇します。そういった経験を重ねて行くと、自分自身がどうなりたいのかもだんだんはっきりしてきます」

転職に迷ったとき、現状が自分に合っているかどうか自問したとき、鈴木さんの背中を押してくれたのはいつも他社で活躍する人の声や外からの刺激だったそうです。

「2016年に『開発合宿』に初めて参加したときの経験は、いまでも記憶に残っています。温泉宿という普段と違う環境で、プログラミングを仕事にしている仲間と一緒にコードを書いたり、夜遅くまで話したり遊んだり飲み食いしたり、色々なことがありました。2泊3日も過ごすと自分の知らない技術やイベントの話であったり、他の会社での仕事の話も知ることができ、結構な刺激があります。今思うと、自分の本当にやりたいことを決める結構大きなターニングポイントだったかなと」

2度目の転職活動を経て、6月から新たな職場で働きはじめた鈴木さんは、転職希望者にこんなメッセージを送ります。

「自分がそうだったように転職の必要性を感じていなかったとしても、イベントやカンファレンスには積極的に参加した方がいいと思います。特にいまは転職前提でなくても自由に参加できるイベントがたくさんあるので、どんどん参加して刺激を受けるべきだと思います。そしてそこでの出会いや縁で、自分自身がどうすれば『憧れ』『理想』に近づけるのか、その為に何をすべきか分かってきます。いまはネットを介してさまざまなコミュニケーションがとれますが、実際に会場に足を運んで、そこに集まる人と直に話すことに価値があります」

さらに鈴木さんが強調したのは、イベントへの参加をインプットとしてとらえるだけでなく、できるだけ主体的にアウトプットすることの大切さです。

「イベントに参加する大きなメリットは、新しい知識や経験を得るインプットですが、これで終わってしまってはもったいないと思います。自らスピーカーとして登壇したり、LTを行ったり、プログラマーとしてのスキル向上で言えば、アプリを公開したり、技術ブログを執筆したりすれば、単にインプットするより何倍も学習効果があります」

新卒時、安定や企業の看板を「多少は気にしていた」と笑う鈴木さんは、2度の転職を経て、「考え方が大きく変わった」と言います。

「いまの時代、大企業じゃなくても、システム自体が大きくなくても、利用者が多く社会的インパクトの大きいソフトウェアやアプリケーションなんていくらでもありますよね。時代も変わりましたし、仕事に対する見方は違ってきてますね」

鈴木さんは、転職活動に踏み出そうとしている人、現在進行形で活動中の人たちに一番伝えたいこととして「面接は転職や就職の入り口ではない」ということを挙げます。

「面接は実はもう結構深い段階で、それ以前にできることがたくさんあって、面接に臨むころにはある程度結果が決まってしまっています。自分のスキルを磨いて、社外の人との接点を持って行動すれば、会社を移るにしても残るにしても必ず自分の思うキャリアを歩めるはずです」

自分が動けば状況も変わっていく。何かを変えたいならまず行動を変えてみる。自分のキャリアを自分で決めるための行動が、鈴木さんの未来を切り拓いたのです。

ライター:大塚一樹