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「フロントエンドが足りないって、本当?」難波由夏(株式会社grooves)~採用担当×採用メディア×採用コンサル三者から見たエンジニア採用裏話

先日、株式会社grooves主催で「採用担当×採用メディア×採用コンサル 三者から見たエンジニア採用裏話」というイベントが開催されました。 

日頃よりエンジニアの成長を応援しているForkwellでは、企業がどのように採用に臨んでいるか、いわゆる「採用活動の舞台裏」をお伝えすることで、転職活動のヒントとしてお役立ていただきたく、本イベントの内容についてここでご紹介します。もちろん、採用担当の皆様にもぜひご一読いただきたい内容となっています!

企業がエンジニアを選ぶ時代から、エンジニアに選ばれる時代へ。過去に類を見ない超売り手市場のエンジニア採用において、採用活動はより一層戦略性が必要となってきています。今回のイベントでは、

●エンジニア採用に独自の戦略的で取り組み、脅威の成果を出している株式会社ヌーラボさま
●数々のスタートアップの採用支援をしてきた株式会社ポテンシャライトさま
●「Forkwell Jobs」「Forkwell Scout」などエンジニア向けサービスを提供している株式会社grooves

三者三様の立場から、エンジニア採用のトレンドや成功事例などの裏話を紹介しました。

第一回となる本記事は、Forkwellを運営する株式会社groovesのカスタマーサクセス担当・難波由夏による「採用メディアから見るエンジニア採用の指標とトレンド」についてお送りします。

WEBエンジニアは、1人につき内定7つ

Forkwellのカスタマーサクセスを担当させていただいております、株式会社groovesの難波と申します。

本日、弊社からは「採用メディアから見るエンジニア採用の指標とトレンド」についてお話をさせていただきます。媒体自体の話と、2019年4月にリリースした新機能「ワードクラウド」からみる現在の採用におけるトレンド感、が主なテーマとなります。

まずは、エンジニア採用指標のグラフをご覧ください。

職種別の転職求人倍率2014-2019(出展doda)

こちらはdodaで出されている、職種別転職求人倍率のグラフになっています。2014年4月から2019年4月までのもので、明らかに飛びぬけているのが一番上のオレンジの線であるWEBエンジニア・IT通信系の技術職になります。採用求人倍率が、8とか9とかを行ったり来たりしていますね。

簡単にいうと、(WEBエンジニアは)1人あたり7つないし8つの内定があるという状態です。皆さま肌で感じているところだと思いますが、「超売り手市場」ということですね。「全然人がいない」「採用できない」という感覚をお持ちではないかと思います。

私自身もカスタマーサクセスを担当し、いろいろな企業様のお話を聞くにつけ「特にフロントエンドが採れない」といったお話を伺っています。その感覚と一致するのではないかと思います。

今回は定性的な部分をお伝えしつつ、他社さんの採用状況、エンジニアの市場、そして「フロントエンジニアがいない」という感覚は実際には正しいのかという部分を、媒体であるForkwellとして持っている数字から検証しながらお話いたします。

まずは、数字から見るForkwellについてご紹介します。

Forkwellのメインサービスは「Forkwell Portfolio」です。Forkwellに関しては、約2万人のエンジニアの方にご登録いただいています。そのうちForkwell Scoutにご登録いただいている方は4,000人弱という割合になります。

技術レベルについては、2種類のグラフをご紹介します。

Forkwell Scoutに登録しているエンジニアの技術別のレベル設定数
Forkwell Scoutに登録しているエンジニアの最大スキルレベルのシェア

以上のような分布となり、レベル2と3を合わせて45パーセント以上になっています。基本的に、Forkwellは即戦力以上の方がメインで登録していただいている媒体だと思っていただければ幸いです。

「フロントエンドが足りない」は本当か?

次に、ポジションの話になります。Forkwell Jobsという求人サイトに掲載いただいている求人票の上位5ポジションを調べて参りました。

求人サイトForkwell Jobs掲載の求人数ランキング

このような順位になっています。上2つがバックエンド寄りなのでやや偏っているように見えるかもしれませんが、ひとまず全体のバランスとしてはこういう形になっています。これに対し、実際のエンジニアさんからのエントリー数のランキングは以下のとおりです。

求人サイトForkwell Jobsに登録しているエンジニアからのエントリー数ランキング

はい、先ほどと同じ順位になっています。シェアに関していえば、2019年の全エントリーの中でWEBアプリケーションエンジニアに関しては完全に同じ38パーセントになっています。

バックエンド、フロントエンドに関しては求人票のシェアに対してエントリーのシェアのほうがやや高くなっています。とはいえ、iOSとAndroid含め「意外と差がない」という感覚を皆さんお持ちになるのではと思います。

先ほど「フロントエンドがなかなか採れない」というお話をしましたが、実際には採用対象になるエンジニアがいないわけではなさそう、ということが見えてくるのではと思います。少なくとも、Forkwell上では求人とエントリーのバランスが取れており「採用できている会社は、できているのでは?」という仮説が出てくるかと思います。

エンジニアは、ポジションより技術で検索する

もっと定性的なデータを見ていきましょう。こちらは、4月にリリースしたForkwell Portfolioの新機能「ワードクラウド」になります。Portfolioと連携しているブログなどから、よく使われているKWを抽出し、関連度が高いKWを大きく表示して一つの図にする機能になります。

今回、企業様がForkwell Scoutでエンジニアさんを検索される際どのようなフリーワードで検索されているかのワードクラウドを作成しました。

企業がForkwell Scoutでエンジニアを検索する際のフリーワードからなるワードクラウド

大きな字で、「フロントエンド」と書いてあります。やはりポジションの切り口で探してらっしゃる方が多いようで、フロントエンド、機械学習、インフラといった文字列が大きく表示されている印象がありますね。

あとは、在籍企業の切り口で探してらっしゃる方も多いと思います。メルカリさんとかマネーフォワードさんとかですね。ここで気にしていただきたいのは、

大きな文字で書かれている=競合が多い

ということです。逆に、これらのワードでない切り口で採用活動をしている企業様は上手かもしれません。

続いて、こちらはエンジニアの方々がフリーワード検索する際のワードクラウドです。

エンジニアがForkwell Scoutで採用先を検索する際のフリーワードからなるワードクラウド

経路が違うことが見て取れるかと思います。エンジニアの方は、ポジションよりも技術軸で見ていらっしゃるのではと読み取れますね。Ruby、Python、Rails、PHPといったワードが出ています。

これらのキーワードに引っ掛かるように求人票を書いてみるとか、こうしたポイントをスカウトの訴求内容に盛り込むといった工夫をすれば、エンジニアさんに魅力が伝わりやすいかもしれません。

具体的に言いますと、単に「この技術を使っています」だけでなく「技術を使っている理由」を書いてみたり、「必須経験WEBアプリケーション開発3年」ではなく「こうした技術を推奨しています」「実際はこの言語で開発を行ないます」というところまで落とし込んだり。

あとはサイバーエージェントさんなど多少は企業様の軸も出ていますので、技術に強そうな企業様出身の方がいらっしゃるとか、そういった部分を訴求していただくと効果があるかもしれません。

意外と大きく出ているのは「リモート」ですね。リモート、フルリモート、働き方の自由度。働き方自由度の魅力は、やはり強いです。ここを求人に落とし込めていないと、大きな機会損失になってしまうかなと思います。

例えばリモート制度があるなら記述いただく、作っている最中ならリモート制度を整える予定があるとか、あるいは「フルリモートを経験している方、ウチで一緒にリモート制度を作ってください」と書いていただくとか。いずれにせよ、しっかり記述いただくことが重要かと思います。

メガベンチャーでなくても指名検索されることは可能

本日のForkwellからのお話をまとめさせていただきます。

〇競合のトレンドを把握する
→Forkwell Jobsで、競合企業の求人票を見てみるのも有効です。

〇エンジニア視点で求人票を書く
→Forkwell・CSのサポート領域です。人事さんでエンジニアの方への訴求が不安、という方はぜひご相談ください。

最後に補足ですが、ワードクラウドにはヌーラボさんの名前がバイネームで挙がっています。これは、かなりすごいことです。その横にメルカリさんが小さく載っていますが、Forkwellでは(メルカリさんのような)メガベンチャーでなくともバイネームで指名される会社になれるということです。

採用活動をしっかりやっていただければ、「あの会社は採用がいいらしい、働きやすいらしい」という評判を、エンジニアの方々の中で形成することは可能です。

採用に携わる皆さん次第で、会社の評価を上げていける。これは、かなり夢がある話かと思います。社名で検索される会社になるため、この後のお二方のお話も伺ったうえで、ぜひ明日から実践していただければ幸いです。

<ヌーラボ 様講演に続く>

ライター:澤山大輔