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エンジニア、リモートワークを語り尽くす。(後編)−Forkwell 座談会

<前編はこちら>

運動不足、どう解消してる?

――運動不足は、どう解消しているんですか?

bary 運動は避けて通れないですよね。通勤がないので、一日中家にいようと思えばいられます。そこは怖いな、と思って生活してます。

baba ジムに行きますね。

bary 僕も行きます。だいたい週に3回、月水金で。

baba 僕も同じくらいのペースですね。

bary 僕は朝に行きます。犬がいるのもあって、朝が早いんですね。5時に起きて犬の散歩へ行って、朝ごはんを食べてジムへ行き、帰ってきて仕事。終わったらもう眠くなっている、という状態にしています。

朝の方が、運動は続きやすいんですよね。一時期は仕事の後に行ってたんですけど、仕事が遅くなったり予定が入るとジムの優先度がどうしても下がってしまう。「習慣づけたいものは、朝にやる」というのはよい学びでしたね。

baba 始業までは、割り込みがないですからね。と言いつつ、僕は夜に行きます。もう習慣になっていて、夜になると勝手に体がジムに行く準備を始めます。

bary 良いな、それ(笑)。

――longicornさんfumiさんは、運動をされてますか? 

longicorn 僕はサボり気味なんだけど、最近はフィットボクシングとか。あれ去年くらいに買って、時々やってる。多い時は週の半分くらいやってるかな。

fumi 僕はランニングが趣味です。週に2回ぐらい、夜に走ってます。朝に走ると、たぶんその後仕事にならないですね(笑)。

bary 意外と、脳が覚醒するので効率が上がったりしますよ。

fumi 良いらしいって聞くんですけど、僕は眠くなって仕方がないんです(笑)。

bary 最初、2~3か月はしんどいんですけどね。今はもう楽勝です。

longicorn どれだけ負荷をかけるかにもよりますよね。

bary そうですね、僕もムキムキになりたいとは思ってないので(笑)

fumi なりかけてはいますよね。

――ムキムキだなと思ってました(笑)。

bary これ、自然になってきちゃったんです。

――babaさんは作業部屋ですけど、ジム以外では外に出てますか?

baba 飲みに行ったりはします。ドラム叩くためにスタジオに行ったり、他の人と合わせるときは外に行くので。あとはDJをしたり、友達とたまにヨーヨー振りに行ったり。

bary ヨーヨーやるんですか。

baba そう、ハイパーヨーヨー。

bary 中国独楽の方かと思いました(笑)。

「仕事できない環境を用意する」のも重要!

――楽しそうですね。煮詰まる限界を皆さんわかっていて、うまくやれてる印象があります。baryさんは犬を飼ってるから、強制的に外に出ないといけないですしね。

baba 今週は煮詰まるどころか、すでに40時間は働いてるんですけどね。ってところでいうと「残業のしやすさ」も怖さがあって。

longicorn わかるー。

bary 仕事をしやすい環境だと、良くも悪くも仕事とプライベートの境界線が薄くなっていくので。仕事をしようと思えば、いつでもできちゃうのが怖いなと。

longicorn そうそう。

baba 波を整えたいんですよね、できれば。夜に集中の波が来ちゃうと、そのまま仕事を続けちゃうんです。終電はないし、強制退去もない。

bary 仕事専用の部屋があるとだいぶ違うんですけどね。部屋から出たらもう仕事しない、という風にしちゃって。その部屋は次の朝まで封印して入らない、とか。
 
あとはノートパソコンの人だと、ディスプレイ等にガチガチに繋いで、外すのが面倒くさい環境を整えてしまえば、もう大丈夫(笑)。リビングで仕事はできなくなる。

baba 自宅の人は仕事をしない、じゃなくて「仕事できない」に持って行った方が良いですね。

bary きっかけがあると良いですよね、オンオフの。仕事専用スリッパを用意している人がいて、仕事をする時は履く、脱ぐと仕事をしない、という人がいるという記事を読みました。意外と効くんじゃないかなと思います、手軽ですし。

――私の場合、移動時間分を仕事するようになって。それまでは定時に上がって、19時には自宅について夕飯だったんですが、普通に19時まで仕事になっちゃってるんです。

bary アンチパターンですね。

baba 仕事時間は会社からの拘束時間ですよ。なんで、移動時間を好きなことに使えるのがリモートの良さかなと思ってます。

baba キャンプ用品の整理とかね。

bary めっちゃ溜まってますけど(笑)なんか、電車乗ってると本を読むぐらいしかできないし、混雑具合によってはそれすら難しい。そこを、ゆっくりコーヒーを飲みながら本を読める、というのは大きなメリットだと思います。

可能なら、仕事部屋はほしい!

ーーとはいえ、物理的にスペースを確保できないケースもありそうですね。

bary 都会だと(自宅が狭くて)机を置けない問題とか。僕も、東京に住んでいた頃は部屋が狭かったので、机を置けるスペースがなかったです。

――longicornさんfumiさんは都内にお住まいですけど、いかがですか。

longicorn 部屋は狭いよ。

――じゃあ、結構無理やり詰めている感じで? 

longicorn そうそう。ワンルームで、机は一つですね。

fumi 僕も1Kなんで、この部屋だけです。作業部屋イコール寝室。でも、ディスプレイは大きいのを買ったので奥行きだけは確保してます。今は、細長い机を2個並べてやってます。

baba 実家は僕だけか。

bary babaさんだけですね。1Kくらいだと、奥行きあるやつは置けないですよね。ディスプレイアームを使って、奥行き無くても常設できる工夫をしてる人はいますが。仕事部屋があると、やっぱり全然違いますよね。

――僕もいま1LDKで、間取りは広いんですが仕事部屋であり子ども部屋であるという。環境としては、そこまで良くないですね。

bary 同居人がいると、仕事部屋の有無は全然違うと思いますね。僕は「Open⇔Close」みたいなドアサインを100均で買って、ミーティング中はCloseとかにして誰も入って来られないようにしてます。

――仕事を一回中断して戻ってきた時に、再セットアップが必要ない環境がほしいですね。

bary あー、良いですね。

――fumiさんlongicornさんは、ご飯を食べる時は同じ机ですよね。

longicorn そうそう。

fumi そうです、このままの状態で。

longicorn ただ、あまり家にいると気が詰まるので定期的に外で食事をするようにはしてます。

fumi 外に出るチャンスがあれば出る、みたいな感じはありますよね。

「例の」「あの」を使わないこと。

――離れた人と仕事をする時の苦労はありますか?

bary メンバーが協力的なので、あまり感じないですね。気を付けているのは、「あれ」とか「あの件」とか「例の」と言わないことですかね。

URL一つ貼る手間を惜しまないというか。顔が見えないので、伝えられる情報量は制限されますよね。その分を、テキストなりツールなりで補うことは意識してます。

――「みんなが協力的」というのは、どういうところで感じますか?

bary 返事がすぐに返ってこないとか、チャットベースのコミュニケーションあるあるですけど。そこに対してとやかく言わないとか、それが当たり前の状態でコミュニケーションを取る。

あとは、本当に返信がほしいならメンションを付ける。そういう細かい所が、協力的だなと感じます。

baba みんなちゃんとアラート上げてくれるんですよね。

bary そうですね、アラートの件だとヤバい時はヤバい、と声を出してくれる。見えないところで煮詰まってても、こちらにはわからないので。

――ビジネスサイドだと出社してる人が大半ですが、エンジニア同士の共通言語で通じないことがあると思います。そのあたりはどうすり合わせをしていますか?

bary エンジニアの文化かもしれないですけど、何でもかんでもドキュメントにすることですね。明文化します。

共通意識を意識のままで留めていると、いつかズレが生じるので。ドキュメントにして合意を取って「じゃあこれで行きましょう」、としておくと正しい場所に戻れます。

fumi いま、どんなツールでも大抵はURLを付けられるのが良いですね。アクセス方法も共有しやすくなっていますよね。

――確かに、10年前だったらうまくいかなかった可能性があるって事ですよね。

baba 入社当時Google Appsは導入されていたのですが、社内チャットもなく、管理用ツールも使わず、口頭ベースでした。それをGoogle Driveやドキュメントに差し替え、Skypeを導入し、そこからSlackに移行し、チーム用の開発ツールとしてesaを導入し……ちょっとずつリモートでも大丈夫なように持って行った、という経緯はあります。

bary 基本、クラウドベースのサービスを使ってますね。ブラウザとネットだけあれば大丈夫、という風に。

baba 全部やり切ったのが2014年くらい。「大丈夫やろ」って感じでリモートになりました。

fumi その頃、ビデオチャットとかガッツリ使ってました?

baba 僕がリモートの第1号なんですけど、僕とミーティングする時はHangoutsで、という風になってました。

――baryさんが入った頃は、割と環境が整っていましたね、

bary 確かに、すごく整っていましたね、だいぶありがたかった。前は大企業にいたんですけど、なんならそこより整っているくらい。

――では、うちの会社の打ち出し方としては魅力的という事だったんですね。

bary そうですね、フルリモートの仕事を探してgroovesに入ったので。それがなければ、ここには来てなかったと思います。

baba baryさんは、初の「フルリモート社員」として採用するつもりだったので。

――とはいえ、リモートを成功させるためには一定期間顔を合わせるのも必要でしたか?

bary 僕は必要だと思いますね、最初は特に。たまにオフィスに行く機会があるんですけど、初めての人にはお菓子を持っていて挨拶したりするようにしています。

――菓子折りまで!

bary そうです。「このアイコンなんですけど、あれは僕です」って。

longicorn まめだなぁ。

fumi 大人だ……。

baba それが円滑に進めるコツですね。顔と名前を一致させてもらうこと。

「相手もリモートが得意」という前提で話さない。

――「この人は、リモートあまり向いてないな」、と感じるやり取りってありますか?

bary 向き不向きってあるので。僕は得意な方だと思うんですけど、相手も得意な前提でコミュニケーションを取るとうまくいかないですね。

あと、テキストだと悪いように受け取られがち。ニュアンスが伝わらなくて、コミュニケーションがうまくいかなかったり。急いでいる案件なのに、向こうはそう感じていないケースはありました。

baba 僕は、人の話を鵜呑みにしないことですかね。「こっちが優先です」と言われても、プロダクトオーナーなり然るべき役職の人に「実際はどうですか?」って確認します。

bary 然るべき役割の人に任せると。

fumi 正しいですね。

baba 第三者の意見を聞くのが大事だと思って。顔が見えないコミュニケーションだと特に。

――1対1ではなく、第三者がいる状態にして客観的な意見を聞くと。

baba そうそう。リモートであろうとなかろうと一緒だと思いますね。

bary あとは「気軽に相談できない」という部分はあるかもしれないですね。

「いつでもSlackで気軽に聞いてください」と伝えてはあるんですけど、オフィスに行ったりすると「あの件で……」と相談されたり。チャットだと気軽に話しにくい人もいるのかな、と思います。

――たしかに、質問する時ってかしこまった文章を打ってしまいたくなります。

bary メールっぽくなっちゃいますよね。カジュアルに声をかけづらい。

――とくにビジネスサイドからエンジニアサイドへの依頼は、そういうものが多いかもしれないです。

fumi なんか気を遣ってもらってるな、と感じますね。

bary この会社は、特にエンジニアをリスペクトしてくれているというか。とはいえ、難しいですよね。オフィスの人からすると、向こうの島に声をかけるのとは違いますし。

baba 僕らは全く同じ感覚でやってますけどね。

longicorn エンジニアとかデザイナーはね……。

bary あとは、プライベートチャンネルや1対1で会話が進んでしまうこと。特にエンジニア以外のメンバーですね。依頼する時に、チャンネルで依頼してくれれば他の人が答えてくれるんですけど、1対1でメッセージが飛んでくると僕が回答しないと駄目な状態になりますから。

――確かに、ありがちですね。

baba 本当に話せない会話の時だけにしてほしいですね。

bary そこはオープンなチャンネルに誘導する様にはしています。

――意識改革と言うか。

bary そうですね。どうしても、普段のコミュニケーションスタイルのままをチャットに入れるとそうなるのかなと。

隣の人に「あの件なんですけど」って言うのと同じ感覚。会社の部屋で「あの件なんですけどー!」って言う人はいないと思いますし、リモートワークの良い所がつぶれちゃうのかな、と思います。

もう、通勤のある会社で働きたくない(笑)

――最後に、リモートワークの良い所について一言いただけますか?

baba 電車に乗らなくて良いところ。

bary 自分の時間が増えること。コントロールできる範囲が増える。それによって、理想としているライフスタイルに近づける。

baba 無駄な時間がないんですよね。

fumi コントロールできる部分が増えるのは凄い楽ですね。

――逆にだらけてしまう、みたいなことは皆さん無さそうですね。

baba だらけてしまう人は仕事を失うので。

bary そうですね、あとは、頑張りすぎてしまう人はあまりやらない方がいいかもしれないですね。「明日でいいや」と先送りにする勇気が大事です。

fumi 明日の自分を信頼する、と。

bary 結構、ストレスに感じる部分ってあるんですよね、「明日でいいや」ってのは。でもそれをやらないと崩れてしまうんで。

baba 今日より明日の自分の方が、体調的には元気なはずなので。

――すごくいいまとめですね。longicornさんはいかがですか?

longicorn 仕事とプライベートのバランスが取りやすいですね。通勤とは体力の使い方が全然違うし、歯医者にちょっと行くこともできるし、クリーニングにも行ける。ネットで買い物しても家にいるから受け取れる。

若い頃はひどい残業生活で、月200時間じゃ済まないのが何カ月も続いていました。そうなると、身体もダメになりますから。

bary バランスが取りやすい一方、崩れやすい部分もあるのでそこは難しいですよね。

baba 「自分を律する」という断固たる決意が必要ですね。

longicorn そう、通勤しないとそれができなくなってくるんですよね。

――とはいえ、リモートワークを辞めて通勤しますかって言ったらしないですか?

fumi しないです。

bary 僕はもう、通勤する会社では働きたくない(笑)。

longicorn この半年で通勤がイヤになってきました。もうすぐ社内の内装工事が完成するので、どうしようかなと思ってます(笑)

baba 会社が完成しても、僕は今と変わらないですね。

――baryさんとbabaさんは次に来た時に新しくなってるかな、くらいですよね。

bary そうそう、それが楽しみです。

baba 次にいつ会社に行くか分からないですから。

longicorn babaさんは特にそうですよね。通勤がイヤだけど出勤は良いんだよね。

baba どこでもドアが必要なのよ、ずっと言ってるの定期的に(笑)。

――ありがとうございました。お疲れさまでした。

<了>

ライター:澤山大輔