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ウェブ開発の業務に必要なスキルは?開発言語などを詳しく紹介

ウェブ開発は需要が多い仕事

求人が活発なエンジニア業界の中でも、特にウェブ開発者は需要の多い職種です。会社員だけでなく、派遣社員やフリーランスでの業務委託など、多様な雇用形態での求人もあります。

ウェブ開発者とは具体的にどのような業務か・どういったスキルが必要とされるのか。また業務の効率化や、ウェブ開発者として年収を上げるための方法をご紹介します。

ウェブ開発者が行う業務の種類

ウェブ開発者が業務で開発するものは、大きく分けて3つあります。

ウェブアプリケーションの作成

インターネット(ウェブ)などのネットワークからウェブサーバー上で動作し、ウェブブラウザ(Google Chrome、FireFoxなど)で操作するアプリケーションが「ウェブアプリケーション」です。
YouTubeやGmail、TwitterやInstagramなど、ブラウザを通して日常的に利用している方も多いでしょう。

ブラウザから利用するのではない、スマートフォンなどモバイル端末にインストールされているアプリは「ネイティブアプリ」と言われます。ウェブアプリケーションは、アプリケーションの本体やデータはウェブサーバーにあるため、ネットワークがつながらない状態だと利用することができません。

ウェブシステムの開発

ウェブシステムとは、インターネットを経由して利用するシステムで、ウェブサーバー、データベースサーバー、クライアントの3つで構成されます。

クライアントからネットワークを使ってサーバーにアクセスし、データベースにあるデータを利用します。データはサーバー内に蓄積され、同時に複数人が使えます。他人が更新した情報をリアルタイムで閲覧できます。

ネットワークを使わないシステムでは、使えるのはその機械を使っている人だけで、変更を他人に共有することはできません。在庫管理システムなどに使われることにより、情報共有や環境の制限がなくなり、リアルタイムでの数値管理などができます。

ウェブソフトウェアの開発

「アプリケーション」も広い意味では「ソフトウェア」に含まれます。アプリケーションとはOS上で動くソフトウェア全般を指します。

ウェブ開発とウェブ制作は別物

「ウェブ開発」はエンジニアの仕事ですが、「ウェブ制作」は主にクリエーターの仕事です。ウェブ上で閲覧できるサイトのコンテンツの制作です。

ウェブサイトの設計、デザイン、コーディングなどの業務を、ウェブディレクター・デザイナー・ウェブコーダーなどの職種が行います。

ウェブディレクターになるとプロジェクトマネジメントの経験やSEO、編集、ライティング、企画などのスキルが求められることも多く、ウェブ開発とは別の仕事です。

おさえておくべき開発言語や知識

ウェブ開発者が押さえておくべき、開発言語や基礎知識を各ポイントごとにまとめました。

サーバーの仕組みや動作の理解

ウェブシステム・アプリケーションは、クライアント側にプログラムがなく、サーバーサイドで開発を行います。そのためサーバーについての知識が不可欠です。

OS、ウェブサーバー、アプリケーションサーバーなどが、どんな仕組みで、どのように連携して動いているかの理解が必要となります。

HTMLやCSSでのサイトデザイン

デザインはウェブ開発というよりはウェブ制作の分野の作業ですが、開発者でも画面の実装などのため基礎的なことは理解している必要があります。

ウェブページの情報構造を作るための技術であるHTML、ウェブページ上の画像・音声などの出力を適切なものに調整・装飾するCSS、画面に動的な変更を加えるのに利用されるJavaScriptの知識が必要となります。

また、ユーザーが快適にサイト・サービスを使えるようUI(ユーザーインターフェイス)デザインの知識も必要となります。

サーバーサイドで使われる言語

サーバーサイドで使われる技術は主に以下のようなものがあります。

言語の種類特徴
PHPウェブサイト向けに特化したプログラム言語で、多くのアプリケーションで利用されている。
Ruby日本発のプログラム言語で、日本語の解説も豊富。
Pythonウェブだけでなくデータ解析など幅広い分野で使われている。
Java使う人口が最も多い。OSに依存しない開発ができるのが特徴。ウェブアプリケーション開発に使われる。
GoGoogleによって開発されたプログラミング言語

現在人気があるのはPHP/Ruby/Pythonの3つで、特に開発者人口が多く求人も多いです。その中でもPHPがメジャーで教材や情報も豊富なため、最も初心者向けで間口が広いと言われています。

ただし、PHPは他二つに比較するとウェブサイト向けで、大規模なウェブアプリケーションに向かないため、プロジェクトによっては他の言語を指定されることがあります。


Rubyは日本で開発されたオブジェクト指向言語のため、ドキュメントなどは充実していますが、PHPに比較するとやや学習コストが高くなっています。


JavaやC#はウェブアプリケーション以外を開発することにも使われています。またPythonもAIやデータ解析などの分野でも使われるため、将来性のある言語として注目されています。Pythonのソースは簡易で理解しやすいのですが、PHPやRubyに比較すると以前は日本語でのドキュメントや解説が少なく、学習コストが高いのが障壁でした。しかし最近は動画学習サイトなどのコースも充実し、取り組みやすい環境になっています。

ウェブ開発者の将来性や現状

ウェブ開発者という職業の、将来性や現状はどのように考えられるかとまとめました。

ウェブ開発者の需要

ウェブ開発者が必要とされるIT業界は、右肩上がりで成長しています。

Google、AmazonやFacebookなど、世界で業績を上げているTOP企業の多くはIT企業です。そのため、今後もウェブ開発者の需要はなくならず、増加していくことが予想されます。特に高いレベルの開発者に注目が集まっています。

ウェブ開発者の年収

地域や年代にもよりますが、ウェブ開発者の年収は、大体年収300万円から500万円台が多くなっています。800万円以上の人も3%程度います。外資系であればさらに高年収の開発者もいます。
一方で、未経験者からの転職では300万円以下の求人もあり、実際にその年収帯のウェブ開発者もいます。

経験と実績によっては、高い収入を得られる職種です。

フリーランスの求人案件

会社員ではなく、案件単位でのフリーランスとしての働き方もあります。フリーランスであれば、経験年数や実力にもよりますが、会社員よりも手取りとしては高くなります。フリーランスとして働くには大体経験年数が3年程度が目安となりますが、未経験から副業としてはじめ、フリーランスのウェブ開発者になる人もいます。

フリーランスのエンジニア向けには、自社サービスの開発や企業サイトの改修など、ウェブ開発に関する多様な案件があります。

特に高単価(月単価70万円以上)の案件は、高度なデータ分析業務や要件定義などで、環境によっては英語でのコミュニケーションスキルが必須となるものなどもあります。それよりも安価な案件(月単価60万程度)では、一般的なアプリ開発、ウェブサービス開発、ウェブサイト開発などが多い傾向があります。

今後自分の収入を上げたいと考えている方は、英語やデータ分析などのスキルを身に着けていくと高単価の案件につながります。

ウェブ開発を効率化する4つの方法

ウェブ開発は日進月歩で、新しい技術や開発手法が絶え間なく生み出されています。そのため、業務効率化を意識して、新しいことを学習して取り入れていくことが必須です。

二度手間を避けるためフレームワークの活用

各種言語でフレームワークはオープンソースで公開されています。たとえば、RubyであればRuby on Railsを利用することが近年は一般的に普及しています。CSSなどデザイン分野では、bootstrap等のフレームワークを使うことで、ボタンなどの基本的なパーツや、レスポンシブ対応などをすぐ適用することができます。
新規に開発をする際に、各種のフレームワークを利用することで、既にある機能を再度開発する必要がなくなります。メジャーなフレームワークであれば、問題がある部分は先人が指摘し修正してくれています。開発だけではなくテストの工数も減らすことができますし、車輪の再開発やセキュリティ上の問題などをあらかじめ避けることができます。

無料の開発支援サービスを使う

ブラウザ上でプログラミングやグラフの作成などが可能なサービスがあり、無料で利用できる機能もあります。これらを利用することで、より効率的に開発を行うことができます。

Gitpod

ブラウザ上でプログラミングができるサービス。GitHubのリポジトリURLの前に「gitpod.io#」を付与するだけで使えます。

Gitpodは無料で毎月100時間分の利用が可能。ワークスペースも無制限にいくつでも作成することができます。

1mbsite
1MBという小容量のホスティングサービス。コードエディタが搭載されており、自由にファイルを作って組み合わせることができます。開発者向けにAPIが提供されていて、ウェブページのデプロイなどをプログラムに組み込んで自動化することもできます。容量は小さくてもとにかくすぐ動かしてみたい!という時に便利です。

他にもオンラインツールは日々新しいものがリリースされています。新機能の追加なども頻繁に行われているため、以前は使いにくいと思ったツールがアップデートされていることもあるでしょう。定期的にオンラインツールに関する情報収集をしてみましょう。

エディタのショートカットやマクロを使いこなす

開発の際に使うエディタは、近年急速にアップデートが繰り返され、文字列の検索や置換、文法のチェックなど、使用するエディタによりさまざまな機能が搭載されています。ショートカットやマクロを使いこなすことで、時間の短縮を小さく積み重ねれば、大幅な時間短縮につながります。


たとえばウェブ開発でよく使われるEmmetはHTMLの記述を短縮コードから一気に展開できる入力方法です。

また、リンター(コードの自動チェック。書式や不要な記号などをチェックしてくれる)を使うことで、コードの品質が保たれ、実際にウェブサーバー上で動かす際に発生するエラーを少なくすることができます。技術を磨いたり自分の作業効率を見直したりというためにも、新しいエディタやプラグインは常に良いものを取り入れていきましょう。

エディタは使用感も異なるので、自分に合ったものを探すことをおすすめします。

独学するならオンラインの学習サービス

プロジェクトや会社によっては、新たに別の言語を学習する必要性が出てくることがあります。働く合間の時間を使って学習するために、オンライン学習サービスを利用することをおすすめします。

サービスは無料のものから有料のものまであり、短い時間で気軽に取り組めるものもあれば、コードレビューやメンターへの質問サービスなどが利用できるものもあります。初心者向けだけではなく、ウェブ開発のプロの動画サービスもあります。書籍での学習に比べると、画面を見ながらすぐコードを書いて試してみることができるので、レベルや自分の学習スタイルなどに合わせて選べば、効率よく学習できます。


たとえばUdemyなどではコース別に期間限定セールも行われているため、定期的にチェックすることをおすすめします。

ウェブ開発で稼ぐコツ

ウェブ開発のスキルを持っている方が、より稼ぐための方法を2つご紹介します。

自身でサイトの作成と運営をする

ウェブサイトを個人で開発すると、Web開発の流れを総合的に理解することができます。また、自分自身でウェブサイトを作成することで、広告収入やアフィリエイトの収入を得る道を作ることができます。

広告掲載などをしない場合でも、作成したサイトは資産となり、自身の営業にも使うことができます。


転職活動の際にも、「このシステムの一部を担当しました」よりは、1人で制作したサイトがあるほうが、具体的なスキルのイメージを持ってもらいやすくなります。実際に作ったものを見せられるのは強みになりますので、是非取り組んでみてください。

ウェブ開発の適切な見積もりを出せるようにする

フリーランスとして仕事を受注するとき、ぱっと見の金額で決めてしまうと、実際に開発にかかる工数と見合わず、結果として損をしてしまうことがあります。また、取引先やチームリーダに「〇日にはできています」と伝えたのに、締め切りを超過してしまうと、信頼を失ってしまいます。特に経験の浅い開発者ほど、短めの期日を伝えてしまう傾向があります。


適切な見積もりができると無茶な案件を受けてしまい、信頼を失うことがなくなります。
適切な報酬を受け取るため、適切な開発の見積もりができるように、日ごろから工数などは自分でも管理するようにしましょう。

開発の見積もりが出せるようになると、会社員としても一開発者からより上の職種へのキャリアアップの道が開けてきます。

ウェブ開発のスキルはトレンドを見ながら習得しよう

成長性があって、将来的にも求人需要が見込まれるウェブ開発の分野は、変化や進化が早いため、常に知識をアップデートすることが求められる領域でもあります。「どの技術を選べば正解」という答えはなく、ひとつのジャンルや、好きなことだけを極めるていく人もいれば、業界のトレンドを見て求められているものを効率よく学習していく人もいます。

いずれにせよ基礎的な開発のスキルのみならず、情報収集への意欲や新しい技術への感度を失わないことが、よりよいウェブ開発者として求められると言えるでしょう。