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2018.12.19 2022.05.26 約3分
「常に新しいものを取り入れていたい」と思い、臨床工学技士からエンジニアへの転職を志した石橋氏。
「学び続ける姿勢を忘れたくない」と語る彼には、「技術を突き詰めるより、作ったサービスの先にいるユーザーに価値を届けたい」という強い思いがありました。そんな異色の経歴を持つ石橋氏に、これからのキャリア戦略を伺いました。
Next Unicorn Engineer by Forkwell
――現在休職中とのことですが、どういった企業を探していらっしゃるんですか?
石橋 未経験から勉強を始めてまだ3ヶ月ぐらいなので、土台となる技術を身につけられるところを探しています。DIVE INTO CODEではRubyを学んでいました。
――異業種からのエンジニア転職ですが、ご経歴伺うと2015年から総合病院で臨床工学技士を務めてらしたんですね。これは、どういう仕事なんですか?
石橋 臨床工学技士とは医療機器を使う仕事で、機器の発達によってできた職種です。これまでは看護師がまかなってきたんですが、機器の発達によって徐々にまかないきれなくなってきました。複雑化する機器を扱う一方、現場によっては古い機器を使っているところもあるので、その設定をしたりする仕事ですね。
――業務としては、どういうことをやられていたんですか?
石橋 主にやったのは透析という仕事でした。患者さんはおしっこが出なくなり、血液が汚くなってしまうので、血液を抜いて特殊な液体を通し、綺麗にして戻すという仕事を行ないました。機械を通して、患者さんの治療を行なうのが技士の仕事ですね。
――今後も需要が伸びそうな分野と思いましたけど、3年ぐらいで退職されたんですね。臨床工学技士を辞められた理由って、どのあたりにあるんですか?
石橋 初めての職場だったんですが、やってみて思ったのが「自分は新しいものにキャッチアップして、取り入れていくのが好きだ」ということでした。機械は新しくなっていくんですが、金額の面などもあり、新しい機械が搭載されづらいんですね。そこがネックで辞めることにしました。人助けがしたくて病院に入ったんですけど、思い起こせば自分の特性とは違ったのかなと思います。
――人助けをしたいとは思いつつも、最新機器にもっと触れていたいと。
石橋 そうですね、新しいものが好きなので。
――エンジニアを志されたのは、何かきっかけがあったんですか?
石橋 エンジニアという仕事を見つけたのはTwitterやブログ経由です。話題になっているProgateを遊び感覚でやっていたら、面白かったんですよ。それで「じゃあ、エンジニアになろう」と思ったんですね。
もともと工業高校出身で、プログラミングはほんの少しですがやっていました。高校生の時にC言語をかじり、昔からパソコンにも触れていたのであまり苦手意識がなかったです。
――技術の進歩も早いし、新しいものをすぐ触れる職種だと。
石橋 そういうところも良いなと思いますし、その先のユーザーの方に価値を提供できるんじゃないかと思ったんですね。
――具体的でなくても結構ですが、「こういうエンジニアになりたい」という理想像はありますか?
石橋 技術を突き詰めるよりは、作ったものの先にいる人たちに価値を届けたいですね。なので、プロダクト全体を見たり、考えたりできるエンジニアになりたいと思います。
――全体を見るという意味では起業も手なのかなと思いますが、視野には入っていますか?
石橋 可能性はゼロではないかな、と思います。絶対起業したいわけではないんですけど、将来自分がどうなりたいかは完全には読めないですし。いざ「起業したい」となった時に、技士の仕事だけだと(起業は)できないので。エンジニアとして技術を身に付けたい、と思っています。
――今の1日のスケジュールを教えてください。
石橋 転職活動中なので、面接がある時には面接に行きます。1日2件ぐらい入る日は面接して、カフェに行って、また面接してという感じですね。そうでない日はここ(DIVE INTO CODE)に入り浸っています。
――今はどんな企業さんを志望していらっしゃるんですか?
石橋 エンジニアとして知識がないので、技術を身に付けられる企業を志望しています。面接に行って初めてわかる企業もありますし、育成に力を入れている企業さんなら、ありがたいなと思っています。
あとは、自分はどんどん手を上げてやって行きたいタイプなので、そういう部分で寛容なところ、意思決定の早いところ。大きい企業よりはベンチャーくらいの規模で、どんどんやっていけるところが良いかなと思います。
――今後どんなエンジニアになりたいですか?
石橋 1年後のイメージでいうと、エンジニアはどんどん足りなくなって、1年経験しただけでも先輩みたいな立場になると思います。未経験で入ってきた人に一番近い立場なので、そういう人たちに価値を与えられたらと思いますね。
――10年後はいかがですか?
石橋 10年あったら何ができるんだろう。いろんなことが思い浮かびますね。ただ、学び続ける気持ちは忘れたくないと思います。さっき起業の話が出ましたけど、10年ぐらいしたら起業とか自分個人のものを売り出して、それが収益につながったら嬉しいですね。
――Forkwellリポジトリを見て今の自分がどのような感じなのか教えてください。
石橋 (パッと見て)JavaScriptそんなに書いてるんだな、と思います。本当にRubyとRuby on Railsしか書いてないと思ったので。3カ月しかプログラミングを勉強していなかったのですが、61%も行くんですね。結果に出てくれているのはうれしいなと思います。確かにエンジニア界隈ではまだまだすぎるんですけど、とはいえ12,000行も書いたんですね。
――土日はあまり書かれないんですね
石橋 そうですね、今は働いていないので平日も土日もあまり区別がないんですが。土日に予定が入っちゃってる影響かもしれないですね。結婚式とかがたまに入っているので。
――今転職活動中とはいえ時間はあるわけで、コードを書くチャンスではありますよね。
石橋 今自分がしたい勉強は、今しかできないと思っています。やりたいことはたくさんあって、時間が足りないです。働いた時に使えるものとしてRubyを使う環境を探しているので、Rubyはまだまだやっていきたいと思います。
あとはフロントエンドもバックエンドもやって、10年経った時にどちらの知識も持って何かを作りたいと思っています。自分的にはサーバーサイドで作りたいと思っているんですけど、フロントサイドのところも知らないと連携も取りづらいと思うので。
――最後に、これからエンジニアを目指す方にメッセージをお願いします。
石橋 まだまだ自分が何か言える立場ではないんですけど……強いて言うなら、プログラミングについてそんなに心配しないでほしい、ということですかね。
プログラミングって難しいイメージがあると思うんですけど、エンジニアが足りてないこともあってか、今は初心者にすごく優しい環境になっていると思います。プログラミングスクール自体、面接に行っても「それって何?」と認知されていないぐらい新しいものですしね。
いまエンジニアを目指すのは、すごく良いタイミングなのだと思います。難しそうだからってそんなに心配しなくて良いと思いますね。未経験だったり文系からエンジニアになった人もいっぱいいますし。もちろん努力はすごく必要ですし、エンジニアになるまでだけでなく、なった後もずっと努力が必要だと思うので。覚悟は必要だと思います。ただ、勉強した分確実にリターンがある職業だと思いますね。
<了>
ライター:澤山大輔
この記事はフォークウェル編集部が監修しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程をチェックしています。