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「相手の気持ちに寄り添う」傾聴の5つの手法

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傾聴と聞いて、いまいちピンと来ない方もいるかもしれませんが、正しい傾聴を身につけることで話し手は心地よくコミュニケーションをすることができます。

コミュニケーションは共感からスタートします。相手に気持ちよく話してもらうための「傾聴」の5つの手法を学んで、会話のきっかけを作りましょう。

コミュニケーションの基本は傾聴=共感から

今回はコミュニケーションスキルアップのための「傾聴」についてです。

皆さんこんな会話をしていませんか?

相手「最近疲れててさ、肩こりひどいんだよね」

あなた「整体行って来れば?」

違うんです!これではダメなのです!何がダメなの?!と思った方、猛省してください。これは傾聴ではなく単なるソリューション(解決策)の提供にしか過ぎません。

傾聴の正解はこちらです。

「うん、それだけ仕事が大変なんだね、大丈夫?」共感する

いやいや、肩こり解決しないやん!と思うでしょう。はい、解決しません、いいんです。解決策じゃなくて相手の気持ちに寄り添うことがまず最初なのです。

相手の気持ちや今ある状態に共感することが肝心なのです。そこでコミュニケーションが初めて行われて会話と信頼関係が成立し、その後「どうしたらいいと思う?」と聞かれた時に整体なりなんなりあなたのおすすめのソリューションを教えてあげましょう。

誤ったパターン

他にもこんなことをしていませんか?

  • 傾聴以前に自分の話をしすぎる
  • 相手が興味なさそうな話をしてしまう

確かに前回正しく伝えるという話をしましたが、自分の考えや知っていることが相手にとってどうでもよければ意味をなしません。

ですので、相手のことを聞いて、気持ちに寄り添って共感してそれに合わせた返しをすることが前提となります。

傾聴のステップとゴール設定

人間は基本的に自分のことを話したい生き物と言われています。相手が話したいことかつ興味を持っていることに焦点をしぼり、それについて聴くということです。

  • ひたすら相手の話を聴く
  • (解決策の提示ではなく)共感する
  • 結果として信頼関係が生まれる、高まる
  • 高まったらさらにより自己開示をしてくれて、いろんな情報を出してくれる

このようにして、自分が主導権を握って話すのではなく相手に話してもらいさらに情報を得て、会話を重ねていくのです。サッカーで例えるなら、傾聴して相手が話している=ボールポゼッションは相手の方が高い状態です。極端に言えば、0-100の引きこもりカウンターサッカーでOKです。傾聴ができていない方は、まずは相手のポゼッションが5割を超えるところを目指しましょう。

会話と傾聴のきっかけを作る

相手のこと何も知らないのにそんなの無理だよーという方。いやいや、知らないからこそできるんです。極論相手と初対面で事前情報がなくてもポゼッションゼロの引きこもりプレイで、傾聴コミュニケーションは成立します。とはいえ、会話と傾聴のきっかけを作るお題的なものは必要と思いますので、フレームワークとして使えるものを2つ挙げてみます。

「大変じゃない?」理論

「大変じゃない?」理論とは、「夢をかなえるゾウ」「ウケる技術」「LOVE理論」など数々のヒットを飛ばした作家、水野敬也氏の発案です。

あなた:「何の仕事をしているの?」

相手:「医療事務です」

あなた:「医療って専門的な知識がいるし、大変じゃない?」

これだけです。「大変じゃない?」って聞くと向こうは自然と「いやーそうなんですよ、XXが」と話したい内容を話しはじめます。大体人間の悩みは、仕事か人間関係か恋愛の3つくらいと言われてますので、どれか適当に投げて「悩んでるんじゃない?」でも成立します。仕事の内容が変わっても「XXだし大変じゃない?」のXXの部分を、皆さんが動的に生成すればOKです。

「褒め」から始める

あなた:「最近御社はアプリのXXXがヒットして、売上も好調ですよね?向かうところ敵なしですよね?」

相手:「いやいやいや、そんなことないですよ。たとえば最近YYYが上手くいってなくて」(と以下最近の悩みや不満的なことを口にする)

過度に相手のことを上げると、特に日本人的謙遜が働きますので、何かしら相手が今の状況に関する問題点や話題を勝手に出してくれます。

傾聴の5つの手法

このようにして会話がスタートし、また相手が情報を提供してくれたら”しゃべるモード”になりますので、そのしゃべりを加速させるのが傾聴です。具体的な傾聴の手法を解説します。

  1. あいづち
  2. うなずき
  3. ペーシング
  4. ミラーリング
  5. バックトラック

あいづちとうなずき

5つ主要なものをピックアップしましたが、何はさておき、あいづちとうなずきです。この2つは簡単なように見えて、非常に奥深い技術なのです。ほとんどの男性は数種類しか持っておらず、女性は非常に豊富と言われています。昼間のカフェで女性だけで会話しているのを観察してみましょう。「結論もオチもなく、会話よく続くなぁ」と思うかもしれませんが、視点を変えると、うなづきの種類、トーン、大きさなどバリエーションが非常に多いことに気づき、学びがあります。是非観察して、実践して、自分に取り入れていきましょう。

ペーシング

相手の話すスピード、声の大きさと合わせる。子どもに対して目線の高さを合わせるのもペーシングに含まれます。自分とペースが合うと当然心地よくなり話し手は話しやすくなる。

ミラーリング

相手の動作を鏡写しに、同じようにやる。または、飲み物を取るタイミングが一緒など。なお初心者は不自然になるので要トレーニング。慣れれば相手とシンクロするごとく、勝手にタイミングが合います。シンクロしていることで相手もより共感している、信頼関係が構築できていると感じる。なおエンジニア的にはHDD(記憶媒体)のデータの同期を取ることだが、それではない。

バックトラック

相手の言葉をオウム返しする。趣味は料理なんです、というコメントに対して、料理が好きなんですね、と返す。同じキーワードではなく言い換えた方がよいが、言い換えをミスると信頼度が下がる。なので応用です。

こんなにもあるのか!難しい!とお思いの方は普段、いかになんとなく他人の話を聞いていたということなのです。朝挨拶されて、目も合わせずペースもトーンも合わせず「おはよう(↓)」で返したりしていませんか?

傾聴は一日にしてならず

こんなのいきなりできるか!はい、そうなんです。日々実践するしかないんです。あいづちうなずきの種類を増やし、適切なタイミングで入れて相手の話をより盛り上げるには、トライアンドエラーで学ぶしかありません。なんとなくやっていてはダメなのです。

ペーシングは身につきやすいと思いますが、例にもあげた通り相手が子どもだったり、たとえば海外の人になったりしたら急に難しくなります。

ミラーリングに関しては、1-3がかなりできるようになればその傾聴スキルの結果相手と自然にシンクロするようになります。バックトラックに関してはそもそも言い換えるための語彙力を磨かねばなりません。

まとめ

本稿では

  • コミュニケーションは共感からスタートする
  • 相手に気持ちよく話してもらうために傾聴する
  • 会話のきっかけを作る2つのメソッド
  • 傾聴の具体的技術

をお伝えしました。

(記事:金子 雄太郎)

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