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「Twitter社・LINE社が認めたユニークビジョンのエンジニア魂」

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情報の拡散性が大きな特徴であるSNSは、うまく使えばクライアントに大きな恩恵をもたらす武器になるが、同時に炎上などのリスクもはらんでいる。国内外のビッグクライアントの信頼も厚いユニークビジョンでは、何を大切にプロダクト設計、開発、運用を行っているのだろうか。SNSキャンペーンの企画、クライアントとの折衝などを担うディレクターの高橋涼太氏(写真左)、現在は『BelugaキャンペーンforLINE』をメインで開発を担当しているエンジニアの山本一将氏(写真右)に話を聞いた。

数々の大手クライアントが選んだ「信頼感」

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「信頼感ですかね」

ファミリーマートの主力製品である『ファミチキ』やセガの人気スマホゲーム『Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロス)』、NetEaseGamesの『荒野行動』など、話題になるキャンペーンで知られるユニークビジョン株式会社のディレクター、高橋涼太は同社のプロダクトの強み、特徴を端的にこう言い表す。

「SNSは『すぐに拡散される』『バズれば拡散力がすごい』ことが大きな特徴ですが、一方でクライアントである企業からすれば、キャンペーンでトラブルやミスがあると、そのネガティブな話題も同じように拡散されてしまうリスクがあります。だからこそ、弊社はこうしたミスがないようにできるだけ事前のリスクを可視化して、共有した上で対策していくという方法を採っています

思いがけないところから煙が立ち、気付いたときには消火が困難なほどに燃え上がっているTwitterの“炎上”はみなさんにもおなじみだろう。拡散力がもろ刃の剣にならないような「信頼感」はたしかにSNSキャンペーンを託す際の大きな強みになる。

リスクを予見し、仕様に含めて一つひとつつぶしていく

「リスクといっても本当にたくさんのリスクがあるので、実はめちゃくちゃ難しいんですよ。リスクを予見してクライアントに共有すること。あらかじめ予想されるリスクを一つひとつつぶしていくことで、いい仕様がつくれるというのがまずあると思います」

例えば、参加ユーザーに何らかの返信を行うTwitterキャンペーンにおいては、Twitter社が定める「自動化ルール」を遵守することが必須条件となる。ルールを知らずにキャンペーンを実施すると、ユーザーに迷惑がかかることでブランド毀損に繋がり、さらにはアカウントが停止されるという最悪の事態も想定される。

「Twitterキャンペーンのご相談をいただく際は、自動化ルールに沿った施策内容となるように代理店様・クライアント様と調整を行います。また、ルールに沿っていたとしてもユーザーからネガティブなコメントが発生するリスクがある場合は、事前にリスクをつぶしたうえでキャンペーン開始に臨みます」

2014年の『Belugaキャンペーン』をリリース以来、数々の案件を経験してきたユニークビジョンだからこそできることがある。チェックするリスク項目はキャンペーン特性にもよるが、1キャンペーンに付きおよそ100項目。チェック項目を全てクリアして初めてゴーサインが出る。

品質を担保する「レビュー」と相互チェックの意識

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エンジニアサイドも、最重要項目に掲げるのは「信頼性」だ。

「Webアプリケーションとなると、『まず動くものを』というスピード重視の傾向もなくはないと思いますが、うちはリリース時の品質をすごく意識しています。クライアントの性質もありますし、エンジニア組織としても品質には力を入れています」

エンジニアの山本一将は部署や役職のないユニークビジョンのプロジェクト横断、横串の組織であるワーキンググループ制度を使って、社内のコードレビュー文化の醸成に力を注いでいる。

「エンジニア同士でソースコードをチェックし合う、レビューの意識を高めることで、品質はおのずと高くなりますし、エンジニア個人の成長にもつながると思うんです。弊社は、オープン&フラットなエンジニア組織を掲げていますが、それはお題目ではなく、レビューや新しい技術をエンジニア同士が紹介し合う勉強会、月に1回、業務から離れたところで技術の話をする(自己研鑽フライデー)などの具体的な施策がたくさんあって、働きやすさというだけでなく、自分を高めていく気付きを得られたり、詳しい人に教えてもらえるような仕組みが充実しています」

こうした取り組みが信頼性を担保する技術力につながることは間違いない。SNSキャンペーンに精通したディレクターと、プログラムの挙動だけでなく、ソースコードを追求するエンジニア。この両輪が、すでに挙げた各社、各商品のキャンペーンだけでなく、サントリー、キリンビール、明治、KOSE、スクウェア・エニックスなどのナショナルクライアントと「ひと味違う」キャンペーンを成功させてきた原動力になっている。

ひな祭りを抑えてトレンドワード1位!Noといわないディレクター、十分なリスク評価をした上で実現の可能性を探るエンジニア

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Twitter、LINEが認めたキャンペーンのオリジナリティ、クリエイティビティについては、実例を見てもらうのが早いだろう。先行事例としてTwitterキャンペーンをピックアップするが、今後はメディア特性を生かしたLINEでのキャンペーンも積極的に仕掛けていくという。

2020年3月に行われた大手コンビニチェーン、ファミリーマートの人気スナック、ファミチキの「ファミチキ大感謝祭」キャンペーンでは、10日間のキャンペーン中に3月3日、「#ひなまつり」を抑えて、トレンド1位に輝くなどの数々の話題を振りまいた。

ハッシュタグ付きのツイートを促すために、カンバセーショナルカードを活用し、ユーザーに余計な手間をかけさせずにトレンドワードの流通を増やすことに成功した。

また、10日間のキャンペーンではどうしても参加者が初動から徐々に鈍化するため、外れた人へのダブルチャンス、別ページへの誘導、5日目以降は、毎時間29分になると当選確率が上がるなどの工夫で、参加者を増やすことに成功した。

人気アニメのスマホゲーム『Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロス)』では、参加後にTwitterアイコンが独特な言動が魅力の人気キャラ、ペテルギウスに切り替わる施策を実施。参加者のアイコンが瞬時に切り替わる「アイコンジャック」は視覚的にもインパクト十分。アニメやゲームのファンのエンゲージメントを高める施策となった。

その他にも『荒野行動』でのライブ配信と連動したTwitter宝くじ抽選キャンペーン、チャットボットを活用したLINEギフトの母の日メッセージカード企画、Twitter社と共同開発した、Twitterからの画面遷移を意識させず外部サイトに誘導し、クイズやストーリーを展開させ再びTwitterに還流する『カスタムストーリー』機能を活用したキャンペーンなども意欲的に展開している。

「ディレクターとしては、『できません』は言わないようにしています」

キャンペーンのユニークなアイディアについて、どのように発想していくのか?高橋は、クライアントとの協業でもあるこの作業に、「Noと言わない」ことを最初の条件に挙げた。

「もちろん、仕様上できないことはありますし、信頼を損ねるようなキャンペーンになってしまうリスクは見過ごせませんが、クライアントから出てくるアイデアに対して、ディレクターのところでNoというのはまずはナシというのはみんなそうしています

多士済済のメンバーが見据えるキャンペーンの成功の未来にある価値

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広告代理店から2017年に入社した高橋は、ディレクター職について「依頼を受けた案件を成功に導くためにサポートする仕事」と話す。

「個々のキャンペーンを最大化しつつ、クライアントのブランドを高めるような付加価値のあることができるのがベスト。2017年9月に入社して12月にはもう2〜30のクライアントを任せてもらえるという右肩がりの状況でしたが、そのときにクライアントの担当者に具体的な成果を感謝されたり、打ち上げに誘っていただいたりしたことで、すごく充実感のある仕事だなと思ったのを覚えています」

品質に並々ならぬ思いを語るエンジニアの山本の前職は、鉄道会社の組み込み・制御系のシステム開発を含む運行管理。鉄道という時に命にもかかわる社会インフラを支える仕事が、品質管理へのこだわりを生んだともいえるが、新しい技術、新しい価値観を生み出すようなプロダクトづくりに関わりたいと、ユニークビジョンにジョインしたという。

「弊社には多様なバックボーンを持つエンジニアが多くいます。いいエンジニアがたくさんいるので、これまで成し遂げてきたこと、蓄積されたノウハウを生かしつつ、それを継ぎ足して走り続けるだけでなく、よりいいもの、意味があるものをつくっていけたらなと思っています

山本の言葉通り、ユニークビジョンには、カリフォルニア大学バークレー校でコンピューターサイエンスを学び、シリコンバレーで働いた経験を持つアメリカ人のスゴ腕エンジニア(日本に興味を持ったきっかけは宇多田ヒカルの楽曲で耳にした日本語の美しさ!)など、“ザWebエンジニア”という人種だけではない、多様な背景を持つエンジニアが集う。

代表の白圡良之曰く、共通するのは「エンジニア魂」。

現時点のスキルや技術力ではなく、実現させたいこと、つくりたいもの、あったらいいと思えるものに向かって、日々改善を続けていくエンジニア魂こそが、ユニークビジョンの核となって、急拡大を続ける事業を支えている。

ユニークビジョン株式会社

Twitterキャンペーン構築システム『Belugaキャンペーン』を主力プロダクトに、Twitter、LINEのキャンペーンで独自のクリエイティビティを発揮しているユニークビジョン株式会社。2021年には日本でわずか7社、世界でも41社しかいないTwitter社のマーケティングパートナーに認定された同社は、LINEのOMOTechnologyPartner4社のうちの1社にも認定されている。Twitter、LINEの両方でパートナーシップを結んでいるのは同社以外には博報堂グループ、電通グループしかいないというから、ユニークビジョンのSNSキャンペーンにおける重要性がおわかりいただけるだろう。

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フォークウェルプレス編集部

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本サイト掲載の全て記事は、フォークウェル編集部が監修しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程をチェックしています。

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