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2015.05.13 2023.12.14 約4分
JavaScriptにはHTMLとCSSを組み合わせて、見た目の部分に変化を加えるスクリプト言語としての役割があります。JavaScriptといえばWebアプリケーションのフロントエンド開発に使われる言語として有名ですが、最近ではフロントエンドからサーバーサイドまで一貫した開発が可能となりました。
本記事では、これからJavaScriptエンジニアになりたい方に向けてJavaScriptの勉強法や必要なスキルをご紹介します。
JavaScriptエンジニアになるためには、適切な方法で学習を進める必要があります。大きく3つの方法があるので、自分に合う方法で進めていきましょう。
JavaScriptの知見があまりないという方の場合、オンライン上の学習サイトや動画の利用がおすすめです。空き時間を使って利用ができるため時間の有効活用ができます。
学習サイトの場合は「CODEPREP」がおすすめです。この学習サイトは初心者が挫折しやすい環境構築をする必要がなく、Web上でプログラミングができます。基本的な使い方は、自分の勉強したい内容を選択したら穴埋め形式で進めていきます。穴埋めで物足りなくなった方は、モードを変えると穴埋め以外の部分も自分で編集できます。基礎的な内容からゲームサンプルの作成といった、応用的な内容の学習が可能です。
動画での学習をしたい場合は「ドットインストール」がおすすめです。動画は基本無料で利用ができ、動画1つあたりおよそ3分で完結するため、通勤中など隙間時間に学習を進められます。
基礎的な知識から実際のサンプルプログラムを作るといった実践的な内容まで、幅広く学習することが可能です。有料会員になることで、より応用的な内容の動画が視聴可能になります。
JavaScript関連書籍にもさまざまな種類のものが出版されています。書籍を選ぶときのポイントは、自分のレベルに合った書籍を選ぶことです。
まずは今までプログラミングの経験がなく、初めてJavaScriptを勉強する方には「ノンプログラマのためのJavaScriptはじめの一歩 」がおすすめです。この本は、まさにこれからプログラミングを始める方にむけた入門書になっており、文法の説明だけではなく、その文法や機能が、プログラムの中で実際にどのような使われ方をするのかまで詳しく解説しています。
次に、JavaScriptの基礎を学んだ方や他の言語の経験がある人には「Webサイト制作者のための JavaScript入門講座」がおすすめです。この本では、ステップごとに自分で実際に試しながら進められるため、しっかりと理解しながら進められます。Webサイト制作に関する基礎知識が身につくため、これからWeb制作の分野で活躍していきたい方に向いています。
時間に余裕のある方はプログラミングスクールに通うのもおすすめです。
プログラミングスクールの場合、わからないことがあればすぐに講師へ聞いて解決できます。しかし、独学の場合はわからないことがあってもすぐに聞ける環境が整っていないため、解決できずに挫折してしまうケースが非常に多いです。
またプログラミングスクールでは独自のカリキュラムに従って学習を進めていくため迷うことなく進められます。しかし、独学の場合はどういった方法で学習を進めていくのかを自分自身で決めなければならないため、自分に合わない学習方法でもそのまま続けてしまう場合があります。
そしてプログラミングスクールに通うことでモチベーションを維持しながら学習に専念できます。学習を続けていく上でモチベーションは非常に重要です。自分にあったスクールを見つけ、プログラミングのスキルを身に付けていきましょう。
JavaScriptエンジニアを目指すにあたって、ただ単にコーディングができるだけでは需要が高いエンジニアの一人にはなれません。そこでJavaScriptエンジニアに求められる基本スキルについて解説していきます。
jQueryの知識は必須です。jQueryとは、JavaScriptでコーディングすると複雑になる記述をシンプルに表現できるライブラリです。JavaScriptでコーディングすると数行にわたるコードでも、jQueryを使うことでたった一行にすることもできます。
現場によっては、jQuetyとJavaScriptを組み合わせて利用していることもあるので、今後JavaScriptエンジニアとして活躍していきたい人は身に付けておきましょう。
ライブラリを活用できるスキルも求められます。JavaScriptライブラリとは、JavaScript開発において汎用的に使われる機能を効率的に引き出せるものです。
例えば、自分で一から処理を記載する必要がなく、ライブラリを呼び出すことで複数の処理を一気におこなってくれます。効率よくプログラミングしていくためには、必須となる知識の1つです。
JavaScriptエンジニアになるためには、フロントエンドとサーバーサイドの技術を知っておきたいところです。ここではそれぞれで使われている技術をご紹介します。
フロントエンドとは、Webページ上の画面部分の処理を実装しているところです。JavaScriptは主に画面の動きを実現しています。JavaScriptでは、フロントエンドで使われている技術が主に2つあります。
SPAはSingle Page Application(シングルページアプリケーション)のことです。内容としては、単一のWebページのみで構成することで、デスクトップアプリケーションのようなユーザ体験を提供するWebアプリケーションまたはWebサイトのアーキテクチャをさします。
SPAを使用するためには、JavaScriptのフレームワークである「React」「Vue.js」「Angular」について知っておくことが必要です。
React | Reactとは、ユーザインタフェース構築のためのJavaScriptライブラリのことです。SPAでReactを活用することにより質の高いUIを実現できます |
Vue.js | Vue.jsとは、Webアプリケーションにおけるユーザーインターフェースを構築するためのフレームワークです。Reactと比べると利用者はユーザーを想定しているため、Reactよりも使いやすいのが特徴です。 |
Angular | Angularとは、Googleと個人や企業のコミュニティによって開発されているフロントエンドWebアプリケーションフレームワークのことです。前者2つとの大きな違いは、AngularだけでWebアプリケーションを作れてしまうことです。 |
jQueryはJavaScriptを簡潔に記載することのできるライブラリです。実は現在WebページのほとんどにjQueryが利用されています。そのため、JavaScriptエンジニアを目指すのであればjQueryの習得は避けて通れません。
サーバーサイドとは、WebページやWebサービスにおいて私たちの目に見えない部分で、主にデータベースへ接続してデータの更新や削除をおこなっています。JavaScriptの技術はサーバーサイドでも活用されており、「Node.js」という技術によってサーバーサイド開発を実現しています。代表的なNode.jsフレームワークには以下の5つがあります。
AdonisJsはNode.jsのフレームワークであり、PHPのフレームワークであるLaravelと同様の記述方式で書ける特徴があります。
Express.jsは、Node.jsで利用できるWebアプリケーションフレームワークです。Node.jsのフレームワークの中でも王道で多くの現場で使われています。
Hapi.jsの特徴は、軽量でとりあえず簡単に作りたいというときに使えます。コーディングがjson形式で書けるため、jsonの知見がある方におすすめです。
Meteor.jsはNode.jsをベースとしたフルスタックフレームワークです。特徴はプロトタイプの開発を簡単にでき、開発からリリースまでを高速で実現可能なところです。
Sails.jsの特徴は、なんといってもRuby on Railsに似たフレームワークであることです。Rubyを扱っている人におすすめのフレームワークです。
他のJavaScriptエンジニアと差をつけるためには資格の取得も重要です。エンジニアは資格よりも経験だと言われていますが、資格取得を目指すことで自己学習の指標もできるため、スキルを高めるためにも以下の2つの資格を受験してみると良いでしょう。
Webに関する知識と技術を認定する試験で、取得にはHTMLやCSSなどのWeb制作全般の知識が問われます。JavaScriptエンジニアを目指す上で必須となるのがHTMLとCSSの知識です。
JavaScriptはこの2つの言語と組み合わせてフロントエンド開発に利用されるため、HTMLとCSSに詳しくなればそれだけJavaScriptを有効活用できるとも言えます。
この資格ではJavaScriptの基本的な知識が問われます。先ほど紹介したHTML5プロフェッショナルと合わせて受験することで、Webアプリ開発に必須のHTML、CSS、JavaScriptの知識を保有していることをアピールする際に役立ちます。
国際資格でもあるので、JavaScriptに関する資格を取得したい方におすすめです。
Androidアプリを開発するスキルを磨くためには、何より実際にアプリを作ってみるのが一番です。スマートフォンの普及により、Androidアプリ市場は拡大傾向にあります。
また、Androidアプリ開発で身に付けたスキルは、Javaが多く使われている業務用のシステム開発にも応用できます。
活用の幅が広がってきたJavaScriptが、エンジニアの将来性にどのような影響を与えるのか気になるところです。JavaScriptの将来性について解説していきましょう。
JavaScriptエンジニアは今後も需要が高いです。Webページを作る際には、今でもHTML+CSS+JavaScriptという組み合わせが使われています。また、多くのWebサービスにおいてUIの観点から動きを加えるためにJavaScriptが必須です。スマートフォンの普及に伴い、最近はスマホに対応したWebページ作成の案件も増えています。
他にもJavaScriptでスマホアプリの作成ができます。スマホアプリを作るためのプラットフォームが数多く登場しており、プラットフォームを選べばiOSとAndroidどちらとも作成可能です。
JavaScriptといえばWebアプリやWebサイトに多く使われているイメージが強くありましたが、今後はスマホアプリや他の分野にも活用されていくと予想されます。それに伴い、JavaScriptエンジニアの需要も高まり続けるでしょう。
JavaScript開発の求人において、未経験でも募集している求人は少ないのが現状です。ほとんどの企業で、JavaScriptを使用した一定期間の開発経験がある人を対象に募集しています。
しかし、エンジニアの経験がないとしても開発できる能力を上手くアピールできれば十分にJavaScriptエンジニアになれます。アピールするときには、独学レベルでも動くものを一から自分の手で作って実際に見せることで未経験でも入社できるケースがあるのでご安心ください。
ここではJavaScriptエンジニアの年収にフォーカスして解説していきます。
第1位 | Scala | 626万円 |
第2位 | Python | 601万円 |
第3位 | Kotlin | 577万円 |
第4位 | Swift | 562万円 |
第5位 | Ruby | 562万円 |
第6位 | Java | 552万円 |
第7位 | Perl | 551万円 |
第8位 | C | 538万円 |
第9位 | JavaScript | 536万円 |
第10位 | PHP | 522万円 |
順位 | 言語 |
平均年収 |
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求人検索エンジン「スタンバイ」が発表した「プログラミング言語別 平均年収ランキング2017」では、JavaScriptが平均年収536万円で第9位にランクインしました。フレームワークなどのスキルを身に付けることで、平均年収を超えることは十分に可能です。
JavaScriptエンジニアは、フロントエンドかサーバーサイドかによって平均年収が異なります。フロントエンドエンジニアの年収は300〜800万円、サーバーサイドエンジニアの年収は300〜1,000万円とサーバーサイドの方が高いです。
最近はNode.jsが使われる機会が多く需要が高まっていることにより年収が高い傾向があります。
フリーランスでJavaScriptエンジニアを目指している方向けの情報として、月単価の相場を見ていきましょう。
相場は50〜80万円となっており、案件の内容によって異なります。システムの改修で月額65万円、アクセス解析要員で月額80万円です。高価なものから安価なものまで幅広い求人があるため、自身のスキルで対応できそうな案件を見つけましょう。
また、実務経験によっても相場は異なり、1〜2年で43万円、2〜3年で53万円、3〜5年で58万円、5年以上で63万円です。見て分かる通り、経験年数が上がるにつれて単価もアップしていく傾向にあります。
フロントエンジニアとして開発ができるレベルのジュニアエンジニアで月40〜50万円です。次に環境構築や設計などができるシニアエンジニアで月50〜80万円となります。最後にフロントエンドだけではなく、サーバーサイドのプログラミングができ、プロジェクトを管理できる立場になると80万円以上が期待できます。
今回は、これからJavaScriptエンジニアになりたい方に向けて勉強方法や必要なスキルについてご紹介しました。
JavaScriptはフロントエンド開発とサーバーサイド開発、双方の開発で活用できる特徴があり、どちらも使いこなすことで高収入が期待できます。特にサーバーサイド開発の経験がある場合は、フロントエンド専任と比べて年収が高くなる傾向があるようです。
自己学習や資格取得を通して、JavaScriptエンジニアとしてのスキルを身に付けていきましょう。