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2015.05.26 2023.12.14 約4分
Railsとは、プログラミング言語・Rubyがベースとなっているフレームワーク「Ruby on Rails」を指します。Rubyで1から記述すると膨大な量になるプログラムも、Railsを活用することでコンパクトになり、プログラマーは短時間でコーディングを終えることができます。
本記事では未経験からRailsエンジニアへ転職する方法やおすすめの勉強法を解説します。
Railsエンジニアとして転職を成功させるためには、どのような準備が必要でしょうか?その道筋についてご紹介していきます。
企業によって求めるエンジニアのスキルは異なります。Rails未経験の方でもOKという企業から、ある程度のスキルを求めている企業まで様々です。
特に未経験の場合は、採用企業に対して、いかに自分のRailsのスキルを具体的な形として提示していけるかが大切と言えます。
自身の技量を示す方法の1つが、自作のWebサービスをポートフォリオとして提出することです。開発環境の構築から実際のコーディング、公開までを一通り経験したという事実は、転職において大きな強みとなり得ます。
Railsエンジニアが不足気味の昨今、特にスタートアップの企業においては社員のスキルアップに時間と人件費をかける余裕はあまりないケースが多くなります。
そのため未経験でもある程度、現場のルールや実践的なコーディングの手法を身に付けている即戦力に近い人材を採ることは、企業側にとってもメリットがあります。一つ以上のWebサービスを作成することでそのことを客観的に見せることが、転職の成功を大きく左右します。自作したサービスをWeb上で公開して企業の方々に見てもらいましょう。
Rails技術者認定試験の資格を取得することで、ある程度企業側に自分のスキルを客観的に提示することができます。未経験からエンジニアへ転職を検討する際にはプログラミング言語の資格の有無も、短時間での面接において客観的な採用基準の一つとして見られます。自身の持つRailsの知識を示すことができる資格の提示は、企業側にとっても安心材料のひとつとなります。
まずはエンジニアとしての実務経験のない方も受験資格のある、Ruby技術者認定試験を取得することをおすすめします。この資格を持っていることで、Rubyによる高度な開発技術を保有していると判断していただくことができます。そして転職後にWeb系の開発における実務経験を2年以上積んだ方はRails技術者認定試験の受験資格を得るので、こちらを取得することで後にフリーランスとしてのリモートワーカーとして独立する等の道を選択した際にも役立ってまいります。
ポートフォリオの準備と資格取得が完了したら、いよいよ本格的な転職活動がスタートします。未経験からRailsエンジニアの人材を募集している企業を探すにあたっては、転職サイトを活用することが一般的といえます。
広告費をかけているということで企業側も採用に意欲的な姿勢が見られるため、エンジニア未経験ながらRailsの勉強を進め、実際にWebアプリケーションを完成させることができたということを証明することで、こちらの本気度が採用担当の方々にも伝わりやすい傾向があります。
TOEICの受験勉強やフリーランスとして独立して活動していく場合も、塾に通って勉強したり、独立専門のコンサルタントに高額の費用をお支払いした方が、より本気になれるという心境と近いものになります。本気の意欲を見せ合って、お互いにとってメリットの大きい採用が決まるよう、まずは転職サイトにご登録ください。
エンジニアがRailsでWebサービスを開発していく際には、フロントエンドとバックエンド両方のコードを一人で記述していくことになります。そのため、Rails以外にフロントエンドの開発に必要な言語やRailsの元になっているRubyの前提知識が必須となってきます。
データベースとはバックエンド側となるサーバーに設置されているもので、ユーザーがWebサービス内で入力した内容やその内容に対するレスポンス等が格納されています。エンジニアが記述したRailsがデータベースにアクセスしてブラウザ側とデータベース側の連絡役を果たします。ブラウザで入力した内容をRailsが格納し、そのあとレスポンスをブラウザ側へ送ることができます。
HTMLはフロントエンドの骨組みを形成し、ブラウザに表示される文章や画像をマークアップしていきます。この骨格にCSSで色や文字の大きさ、レイアウト等の装飾を施していくことで、一つのユーザーインターフェースができあがります。
家でたとえるなら建物の基礎や骨組みがHTML、その骨組みに壁や屋根を取り付け色を塗布していくのがCSSです。Railsエンジニアはこの2つの言語を要所に記述していくことでWebサービスのインターフェースを構築していきます。
HTMLとCSSのみで大まかなユーザーインターフェースは完成するものの、ここには動きがありません。JavaScriptは、スクロールしていくと文字や画像フェードインする動きを入れたり、ボタンに下の画面からクリックすると一気に上に戻る動きをするプログラムを加えたりする役割があります。
家で言うところの、電気を点けるスイッチやコンセント、配線部分になります。Railsでは、JavaScriptもエンジニアが一人で構築することができます。
RailsというフレームワークはRubyで構築されているため、Railsを使用する際には、Rubyの前提知識が必須です。
Rubyはまつもとゆきひろ氏が開発した日本発の言語です。ユーザーがブラウザで入力した内容に対して何かしらのレスポンスをサーバー側で返す機能を備えた、webサービス等といった動的なサイトの構築に必要な言語です。
実際に、Rails未経験の方がRailsエンジニアとして転職を考えた際には、どのように勉強を進めれば良いのでしょうか。Railsの独学に特化した学習の方法や、活用できるサービス・ツールなどをご紹介いたします。
これはRails等のプログラミングの学習に限った話ではありません。頭では理解できていても、実際に人に噛み砕いて伝える時や紙に自分の言葉として書き出す時には、意外と思ったように覚えた知識が出てこなくて、支離滅裂になってしまうことがあります。
学んだプログラムを自分の頭で考えながら実際にコーディングしていくような、アウトプットにも特化した演習型の学習ツールを用いた方法は、実際にコーディングしていく感覚で身体に覚え込ませていくことができます。
Railsエンジニアを目指すなら、覚えたプログラミングの知識を自分なりのコーディングで書き出せるようになるまでアウトプットを繰り返すことで、学んだことの応用力や仕事で活かせるスキルを習得することへと繋がります。ここでは2つの実践型Web学習ツールを順番に利用することをおすすめします。
Progate(プロゲート)は、Webブラウザ上で実際にコードを書きながら進めていく演習型の学習ツールです。ある程度までは無料で学習を進めることができ、全て学びたい時には月額980円という価格でRailsを始め、様々なプログラミング言語を基礎から応用まで学ぶことができます。
RubyやRuby on Railsに加え、HTML、CSS、JavaScriptの学習コースもあるので、Railsエンジニアとして必要な前提知識を習得する際にも活用可能です。
プロゲート等でRailsの基礎から応用までをある程度身に付けたら、続いてはRailsチュートリアルというサイトで、実際の開発の流れに沿って学習していくことをおすすめします。
開発環境のセットアップ、バージョン管理、実装したサービスのテスト方法等を含む作業を一通り学習することができます。
Railsはどういった分野・現場で活用され、どのようなサービス開発によく利用されているのでしょうか?Railsを使用する職種、およびRailsで開発された有名なサービスについてご紹介します。
Railsは主に、Webサービスを開発する現場において多く使用される言語です。Webサービスの構築では、ブラウザでサービスを公開するために、HTML等のフロントエンド側の言語で開発するのと同時に、ブラウザ上でユーザーが入力したデータをサーバーのデータベースに格納し、適切な処理等をサーバーから引っ張り出す作業が必要になります。サーバー側とのデータのやり取りで活躍するのがRailsです。
Webサービスの大きなメリットはOSやデバイスなどユーザーの環境を選ばないということです。。これがスマートフォンのアプリの場合、Android用のアプリはAndroidOSのみ、iOS用のアプリはiOSのみでしか動作させることができないので、このふたつのOSに同じアプリをリリースしたい場合は二パターンの言語で開発する必要があります。
ユーザー側のデバイス環境に左右されずサービスを提供できるあらゆる有名なWebサービスにおいて、Railsは活用されています。
主に料理が好きなユーザーが自分のオリジナル料理レシピを投稿して、サービス上で公開することで、レシピを調べたい方々が一般ユーザーのオリジナルレシピを検索して晩ご飯等の献立の参考にすることができるWebサービスです。投稿されたレシピの文章や画像データ等をデータベースからブラウザに送信する際にRailsが活躍します。
クラウド環境上で、ブラウザからオンラインで使用できる会計ソフトの一つとして有名なwebサービスです。企業の活動において発生した仕訳を登録し、決算の時期に簡単なステップで確定申告に必要な書類を作成することができ、Railsはこの仕訳の文字データ等をデータベース上に登録する際に使用されます。
社内で行う業務を効率化するため等の目的で活用する社内システム開発にも、Railsが使用されます。先ほど例に挙げたWebサービスが一般ユーザーに幅広く活用するためのサービスなのに対して、こちらは社内に限定されたサービスとなります。
ブラウザ上で使用するシステムを社内に限定することで、顧客情報等コンプライアンス上外部に公開できない情報を、Webサービスのような形で社内で管理できるようになり、社内業務のセキュリティ管理の強化にも役立っています。
単発での派遣就労が決まっている方が家を出たのかどうか、就労現場に到着したのか、何時から何時まで就労して残業はあったのかどうか等、こういった報告をシステム上でいちいち電話連絡やメール連絡で行っていては大変非効率で時間も労力もかかってしまいます。Railsで開発したシステムを活用することで、出勤・退勤の連絡はスマートフォン上でワンタップで済み、その日の交通費や経費も簡単な入力で派遣元企業へ送ることができます。
Railsエンジニアの年収相場はどのくらいなのでしょうか。ここでは副業、フリーランス、会社員の3パターンの就業スタイルにおける年収相場をご紹介します。
副業としてRailsエンジニアとして仕事をする際には、平均時給が2,500円から4,000円前後です。時給5,000円という案件もございますが、こちらのようなハイクラスな案件は優秀なエンジニアの方々が独占している状態のため、未経験からいきなりこの時給を目指すのはハードルが高くなってしまいます。Railsエンジニアとしてまず副業を目指す場合は、まずは2,500円の案件獲得を目標とすることになります。
Railsは多くの企業に採用される一方で、エンジニアが供給不足となっているため、狙い目な言語と言えるのではないでしょうか。仮に時給2,500円の案件を副業で週に10時間こなすことができると想定した場合、一ヶ月で10万円をRailsエンジニアとして得ることができます。年収に換算すると120万円になり、本業と合わせて費用対効果の高い収益が見込まれます。
レバテックフリーランスでの公開案件をベースにフリーランスの収入を調査した際のデータを参照しますと、平均月収は81万円、これを12か月分の年収という形で計算すると972万円もの年収を得ていることになります。年収が1,000万円を超えるか否かを一つのボーダーラインとして考える日本の価値観から見ても、Railsエンジニアはフリーランスでもかなりの高収入を得ることが見込まれます。
最後に、会社員という雇用形態で企業へRailsエンジニアとして勤務することになった場合の平均年収についてご紹介していきます。平均月収は60万〜100万円となっていて、年収に換算した場合は720万円以上、多い人で1,200万円もの収入を会社から得ることになります。エンジニアとして一人前になった場合、月に100万円以上の単価が取れることが、良い月収のひとつのボーダーラインです。
日本社会で見てみるとRailsエンジニアとして会社員として勤務した際には、かなりの高収入が見込めると言えるでしょう。会社員でエンジニア経験を数年以上積んでから、改めてフリーランスのリモートワークの案件にエントリーしていくことで、ハイクラスのRailsエンジニアとして案件に携わることができる可能性も広がっていきます。
未経験からRailsエンジニアへの転職を目指す場合において大切なことは、大きく分けて3つです。Railsエンジニアとして即戦力に近いスキルを磨いておくこと、企業側に示すことができるポートフォリオや資格を用意・取得すること。そして転職サイトを活用して、未経験の方も募集している企業さまとのご縁を自ら創るように行動することです。
ある程度の前提知識を持っている方は実践型のWeb学習ツールでRailsの勉強を進めながら、転職後に社員で高年収を得たり、そのあとにフリーランスのリモートエンジニアとして独立していくことを視野に入れて計画を立ててみてください。