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■エンジニアの軌跡
2019.03.12 2023.12.14 約3分
エンジニアとしてキャリアを築く意気込みと展望に注目する Next Unicorn Engineer 。今回は、エンジニアとして新卒で入ったNTTを辞め、3ヶ月没入型でCode Chrysalisに入り、フルスタックエンジニアを目指した新徳氏。「知的好奇心と競争力だけで生きてきた」と語る彼のエンジニアリングへの熱意は、もっとコーディングを極めたいという「はがゆさ」から来るものでした。そんな新徳氏のこれまでの経歴と今後のビジョンを本インタビューでは迫ります。
――改めて、現在の業務内容を教えてください。
新徳: 今、NTTデータでは新規事業企画です。新規客先に行って「こういうのどうですか」と言ってくる仕事です。入社10年目になりますが、もともとの担当は要件定義から運用まで行うコンサルタントとシステムエンジニアの両方でした。今は「作れる営業」という形でやらせて頂いています。
――採用時点ではエンジニアだったのですね?
新徳: NTTデータの新卒の採用時点で作れるエンジニアは多数派ではないと思います。自分も文学部だったのでエンジニアのエの字も無かったのですが、今所属している部署の一番大きなお客さんが官公庁でして、そこでシステムエンジニアとして上流から下流までを全部やってきました。その後、自分で全部作りたいと思ってCode Chrysalisに入り、今はNTTデータでもアプリを自分で作って提供するということで卒業後の1年をやってきました。
――Code Chrysalisさんに入られたのがいつ頃なんですか?
新徳:2018年1月から3月末までの3ヶ月間、月曜から金曜の朝晩までの「没入型」で、土日も一応目安の15時間分という毎日エグい量の宿題が出るコースに行ってました。3ヶ月間は会社に行かず、休職みたいな形で行ってましたね。
――そもそも、なぜ入学を決意されたんですか?
新徳:きっかけはビットコインです。2015年にビットコインに、買う側ではなく作る側で出会ったんです。当時、ビットコインのコアデベロッパーで有名な人が東京に住んでいて、たまたま出会う機会があったんので、ビットコインのライブラリを使ったコーディングを教えてもらいました。そこで「もっと作れるようになりたいな」と歯がゆさを感じました。
自分なりに勉強したのですが、中々スケールアップできないなと思った2017年秋ごろにCode Chrysalisを見つけまして。「これは行くっきゃない」と思って、周りの反対を押し切って行きました。
――反対されたのですか。
新徳:反対というか、業務的にピンチヒッターがいなかったりしたので「もっと遅らせられないか」と言われましたが、そこは自分の人生だからと思って。
――Code Chrysalisを知ったきっかけというのは何だったんですか?
新徳:当時、堀江貴文さんのオンラインサロンに所属してまして。「サロンから奨学金を出すので行ってみないか」という募集がかかったんです。そこには行けなかったのですけど、それをきっかけにCode Chrysalisを知りました。ここに行こうと思ったのは、やはり「3ヶ月間没入型」という所ですね。逃げられない環境に身を置いた方がいいな、と思ったのが一番の理由です。
――3月末に卒業されて、復帰した後はどんな仕事をされていたのですか?
新徳:福岡市のスタートアップに対してwebサービスを提供するという事で、アプリを開発して提供するというのをやりました。新規事業企画では「なんでもやって良いよ」と言われたので、福岡市のスタートアップにアプリを提供してレベニューシェアを貰うということを考えました。
――会社に復帰してもポジションがあって、仕事があって……その状態で会社を辞めるというのは、どの時点で考えていたのですか?
新徳:そのうち辞めるとは思ってました。期限は切っていなかったのと、自分なりにここまで貢献できたぞと思えるまではやるつもりでした。決めたのは2018年11月ごろですね。
――何かきっかけはあったのですか?
新徳:二つあって、一つは私の友達に熱烈に声をかけて頂いて、「そこまで言ってもらえるなら」と決めました。もう一つはNTTデータの中での僕の最低限のミッションが達成されたと感じたからです。あまり成果として表には出ていないんですけど、自分がいついなくなってもいいように同じようなフルスタックソフトウェアエンジニアを育てようと思ったんです。
当時、少なくとも自分がいる部署には自分で作れる人と言うのはいなかったんです。そこで若手を5人、自分と同じチームにいる人たちをフルスタックのソフトウェアエンジニアに育てました。今は僕が抜けても彼らが作れるようになっているので、その点は貢献できたのかなと思っています。
――いたって円満な形で辞められる形に。
新徳:そうですね、反対はされていません。
――今後、転職されてどんなエンジニアになっていきたいと思っていますか?
新徳:実は2つの選択肢で悩んでいます。一つは完全にエンジニアリングを極めていく選択。もう一つはマーケットも鑑みながら技術も知っている、どちらかというと動かしていく系になる選択です。
――それは業務をしながら決めていく感じですか?
新徳:そうですね。純粋に技術を追いかけるのは好きだと自負しているのですが、友人からは「お前は経営者に向いている」とも言われていて
全然やってみたいと思うのですけど、技術を習得していく時の感覚も好きなので、とりあえず、今はどちらもやっています。
――凄いですね、能力の高い人じゃないと言えない事です。
新徳:僕は自分では能力が高くないと思っていて、好奇心と行動力だけです。でも時間の制約があるので、それをどうやって、どんな割合で振っていくのかというのは日々の悩みですね。
――ありがとうございます。続いてご自分がどのような状態かForkwell Portfolioのリポジトリ解析結果を見ていきたいと思います。
新徳:これって、プライベートリポジトリも見れるんですか?僕、ほとんどプライベートで活動していて。
――ONにしていただければ全部解析できます。コード自体を書き出したのはCode Chrysalisに入られてからなんですね。
新徳:そうなんです。
――先ほど、技術を追いかけてという話もありましたが、これもどんどん進んでいくと「神」扱いになったりします(笑)。
新徳:へぇー、そう言われるとやる気になりますね。僕はストレングスファインダーをやった時に「競争心」が出てきて。覚えているのが「競争心」「最上志向」「学習意欲」だったんです。本当に知的好奇心と競争心だけで生きてきたので、それを言われると、目指したくなります。
――プライベートでもコードを書いてらっしゃるという事ですけども、業務が終わった後でもガンガン書いてらっしゃるのですか?
新徳:業務でも、終わってからも書いてます。言語はほぼJSですね。今はReactとNode.jsなんですけど、GoをCode ChrysalisでやったのでGoもガッツリ時間をかけてやりたいと思ってて、どのタイミングで振るかを頭の中で考えています。あともう一回ビットコインをやりたいと思っていて。時間をどう捻出しようか、という所ですね。
――すごいですね、やりたいことだらけで。
新徳:そうなんです、やりたいところだらけでどこから手を付けるか、という感じなんですけども。
――最後にエンジニアを目指そうとしている人たちに、メッセージを頂けますでしょうか。
新徳:どんな仕事でもそうだと思うんですけど、やっぱり自分で学習したいという気持ちが無いとエンジニアとして伸びないんじゃないかと思っています。自分はまだまだ若輩者ですけど、自分が育てた子たちに言っているのはそういう内容です。教材として与えて、業務として使わないといけないから覚えたとして、それで満足していてはダメだと思っています。同じライブラリ、フレームワークでもどんどんアップデートされて新しい機能が追加されていくので、触ってみないと分からない部分がありますから。メッセージとしては学習意欲を高めていくことと、これはCode Chrysalisからの受け売りですけども、エンジニアになりたいからエンジニアリングを勉強するという話ではないと思うんです。今回、この1年間エンジニアリングを勉強して、論理力が向上したと思っています。コンピュータ・サイエンスから勉強させてもらったので、ロジックを形作るというか、人への説明が上手くなったと思いますね。「エンジニアになりたいから」だけじゃなく、どんな産業でもITは基盤になっているので勉強して損はないんじゃないかなと思います。
――ありがとうございました。