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エンジニアの軌跡

Next Unicorn Engineer- vol.06「右手1本でプログラミング、ハンデを乗り越えエンジニアに」鈴木 克寛

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エンジニアとしてキャリアを築く意気込みと展望に注目する Next Unicorn Engineer 。今回は、22歳で大事故に遭いハンデキャップを抱えながらもDIVE INTO CODEのカリキュラムを突破し「挫折せずに学べる」会計学習アプリの開発を目指す鈴木克寛さんにせまります。丸二年人と会わず短期集中でプログラミングにのめり込み、前向きに取り組む彼の精神力は誰にも学びがあるインタビューです。

──現在、どういったお仕事をされているんですか?

鈴木:今はフリーランスとして働いています。といってもエンジニアではなく、会計業務のフリーランスですね。世の中には会計事務所というものがありますが、法人を設立していないと個人事業主になるので、個人事業主として働いているとも言えるかもしれません。

──なるほど。ということは、公認会計士でいらっしゃるんですね?

鈴木:いえ、私は公認会計士試験に受かっただけの人です。というのも試験に通っても、登録しなければ公認会計士と名乗れないんですね。私は試験こそ合格してるんですけど、登録するのにお金がかかるのと、登録後も毎年単位を取らないといけないことで保留しています。

実は、公認会計士の試験合格を目指した理由は、22歳の時に事故で右手が不自由になったためです。27歳まで計5年間リハビリ生活をしたため、就職が難しくなりました。それで、「試験に合格すれば就職できる資格」を調べた結果、弁護士か公認会計士くらいしか探し出せなくて。

法律に興味がなかったのと、公認会計士になれば就職も独立もでき、日本公認会計士協会が海外MBA向けの奨学金を出してくれたりもします。それで、公認会計士を目指しました。ただ、初年度に公認会計士を登録するのに約25万円かかるんですね。

──そんなにかかるんですか。

鈴木:はい。地域によって多少バラつきがあるのですが、東京では初年度約25万円、それ以降毎年約10万円、さらに単位を取らないといけないんですね。動画で授業を受けたり、セミナーに参加したり。

飛び降り自殺に巻き込まれ、新聞沙汰に

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──元々は右利きだそうですね?

鈴木:そうです。利き手を、すべて左に直しました。スポーツも、片手でやるものしか参加できません。例えばバスケは両手を使うので難しいですが、卓球なら左手でラケットを持てばなんとかできます。

──障害を負う原因となった事故は、新聞沙汰にもなったとか。

鈴木:そうなんです。実は、飛び降り自殺に巻き込まれてしまって。マンションの8階から人が飛び降りてきて、たまたま下にいた私を直撃したんです。お互い一命はとりとめたのですが、私はそれから5年間リハビリ生活に突入して…。背骨を折って重体になりました。ちなみに飛び降りた人は半身不随になり、生活保護を受けながら施設に入っているそうです。私はたまたま当たり所が良かったらしく、右手の不自由だけで済んだんですね。普通は、生きていても車椅子生活になるそうです。

事故の衝撃から復帰を果たすまで

──事故の状況を考えるとすさまじい衝撃だったと思います。

鈴木:そうですね。その経験があっての今なので、ストレス耐性は人よりも高めかもしれないです。

──高いですよね。大事故から復帰し、難関資格である公認会計士に合格した人となると本当に限られていると思います。

鈴木:利き手とは逆で勉強して受かった人は私が通っていた大原予備校の先生に聞いたところ、日本初かもしれないとのことでした。

──これだけの大事故から生き残り、会計士になった人が、今回エンジニアにもなった。おそらく、私の人生の中でも最初で最後な気がします。

鈴木:たぶん1人目でしょうね。そしてこの先も現れない気がします。

──貴重な出会いですね、ありがとうございます。

鈴木:普段こうしてる分には気づかれないんですが、プログラミングするとき左手は指5本とも使えますが右手は1本しか使えないんです。だから、プログラミングがめちゃくちゃ遅い。これはハンデになっています。とはいえ、事故に遭っていなかったら会計士を受けてもいないと思うし、(事故が)きっかけでメンタルが強くなった面はあると思います。

楽しんで学べる会計アプリを作りたい

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──その後、公認会計士となって勤められた監査法人を4年で辞められ、現在フリーになられたと。

鈴木:元々起業したいって気持ちがあって、ゆくゆくは監査法人を辞めようと思っていたんですね。4年間会計の仕事をして、「基礎的なことは身についたかな」という印象もあり、このタイミングで起業準備に入ろうっていうフェーズです。

──DIVE INTO CODEには、そのフェーズで入られたと。

鈴木:そうですね。やりたいことは明確に決まっていますから。会計とITを組み合わせたようなアプリで起業したいと思いまして。

「挫折せずに学べる」がコンセプト

鈴木:今だと、会計を勉強するっていうと大原とかTACとか、そういうところに行くのが一般的なんですけど。中々時間が取れなくて通学が難しい人もいますし、映像で視聴できるとはいえどうしても「勉強」ってイメージが強い部分もありますよね。なので、気軽にゲーム感覚で会計が学べるなら面白いんじゃないかなって。

progateではプログラミングをゲーム感覚で学べるんですが、問題を解くと経験値が貰えて、レベルが上がって、楽しみながらプログラミングを学べるんですね。「挫折せずに学べる」っていうコンセプト。なので、会計でそういう立ち位置の学習サービスを作りたいんです。気軽に楽しみながら学べて、結果として会計の知識が身についている。それを今実装している感じですね。

2週間すべて仕事をとめて、自習室に12時間

──DIC在学中は、どういった勉強をやられていたんですか?

鈴木:基本的には教材がWEB上で与えられ、自分のペースで消化していきます。ただ、インプットの時間をあまり長く取りたくなかったので、できる限り早くやりました。このくらいのペースで、っていう目安表みたいなのがあるんですけど、その3、4倍の速度で終わらせようと思って。オリジナルアプリの作成っていうフェーズがあるので、そこに時間を取りたかったんですよね

──すごいですね。インプットを速く終わらせるために、どういう手法を取られたんですか?

鈴木:当時は入学してから最初の授業が始まるまでに少し期間があり、その期間も自習室を使っていいシステムだったんです。なので、最初の授業が始まるまでにインプットの最後のフェーズであるInstagramClone作成まで完了させて、オリジナルアプリに着手していました。2週間でInstagramClone作成まで終わらせたかったので、その2週間すべて仕事をとめて、自習室に朝10時から夜10時までいました

──すさまじいですね。フリーランスなのに、仕事を辞めてまで……。

鈴木はい。仕事をしない期間は無収入です。それぐらいインプットに力を入れたかったので、仕事は休ませていただきました。もっとも、その後に仕事があることがわかっていた部分もありますけども。

勉強するなら、短期集中がいい

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──続きまして、Forkwell Portfolioのリポジトリ解析結果をご覧いただければと思います。実際に見てどうですか? 「土日は少しコードを書きます」とありますが。

鈴木:そうですね。たしかに土日にコードを書くことが多いですね。CoffeeScript入れたかな? 何かライブラリを落とした時に混じっていたのかもしれないですね。これから上がっていきそうですね。ゴリゴリ書いていきます。

──ワードクラウドの分析もあります。今後ブログを書かれるようでしたらぜひ連携していただければ、ワードクラウドで分析して「こういった言葉が出てくるよ」みたいなことがわかります。

鈴木:わかりました。

──最後に、これからエンジニアを目指す人へのメッセージをお願いできますでしょうか?

鈴木:エンジニアを目指すにあたって、勉強しなくてはならないことが増えると思うんですけど、短期集中がいいと思います。公認会計士試験でもプログラミング学習でも、短期集中でのめり込む時間を作ると飛躍的に学習効率が上がるのが自分の経験則です。

この期間だけ、人生の最優先順位にプログラミングを置いていただいて。飲み会は我慢するとか、テレビを一切見ないとか。私は公認会計士試験の受験勉強中はLINEとかSNSのアプリを全部アンインストールして、携帯をロッカーの中に入れて音信不通になりました(笑)。友人たちにも「冠婚葬祭以外誘うな」って伝えて、実際にそれ以外人と会わなかったんですよ。

丸2年ほぼ人と会ってない

──どれくらいの期間ですか?

鈴木丸2年ほぼ人と会ってないですね。

──山奥に行った人みたいな(笑)。

鈴木:ただその代わり「終わったら、全ての飲み会に参加するよ」っていう。そうしないとただの付き合いが悪い人になっちゃうので。あと、しばらく友達と会わなくても、また仲良くなれると思うので。その間は我慢して一気に勉強した方がいいのではないかなと。

──大変勉強になりました、ありがとうございます!

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フォークウェルプレス編集部

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本サイト掲載の全て記事は、フォークウェル編集部が監修しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程をチェックしています。

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