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■CTO名鑑
2024.05.13 2024.06.19 約2分
自分のキャリアロールモデルを探すITエンジニアのためのCTO名鑑シリーズ。今回は、株式会社IVRy 成田 一生氏を特集します。
大学時代はフロントエンドやWebデザインのバイトをしていて、ユーザーが直接触れるものを作るのが好きでした。しかし、ヤフーメールのバックエンドに携わったことで、画面のないバックエンドの世界、メールの配送システムやストレージシステムAPIのようなものに魅力を感じ、バックエンドやインフラの分野に深くはまっていきました。
エンジニアとしてクックパッドに入社した当初は、Railsを使ったサービス開発からスタートしました。そこから徐々にインフラ領域や開発基盤、CI/デプロイ周りを担当するようになり、プレイングマネージャーとしてインフラ領域のマネージャーや技術系のマネージャー、R&Dのマネージャーなどを兼任するようになっていきました。
クックパッドに入社した時は新卒3年目相当で、26歳でした。もともと料理と Ruby が好きで、当時まだ珍しかった Ruby on Rails でサービス開発をしているらしいという点や、当時からネットウォッチしていた @ryo_katsuma さんが所属していること、直属の上司の井原さんが転職したことが決め手になり、体当たりで飛び込みました。当時の私はほとんど実績もなく、入れてもらえるかギリギリのところだったと思いますが、おそらく井原さんが頑張って交渉してくれたのだと思います。
引用元:昼メシ物語:クックパッドを退職しました
クックパットでは、2017年から2022年までの6年間、CTOを務めました。
CTO初期はエンジニア組織の立ち上げや採用に力を入れつつ、副業のように社内のあらゆる業務を兼任していました。例えば、toBのビジネスを所管する広告事業や、スマートキッチン事業にも携わりました。スマートキッチン事業では、レシピの提供だけでなく、実際にキッチンで何が起こるかの理解を深めることを目標に掲げ、レシピ連動調味料サーバー「OiCy Taste」の開発などを行いました。クックパッドのレシピを選ぶだけで必要な分量の調味料を自動で計量してくれるマシンです。
ほかにも人事を兼任していました。ちょうどコロナ禍だったこともあり、感染者が出たときのマニュアルやワクチン確保、出社方針の整備などを行ったことを記憶しています。
私のテーマは、「技術を何とかする」ことではなく、経営じゃないとタッチできないような問題を経営の1人として解決すること。
それがたまたま技術だったら技術もするし、そうじゃなかったらそうじゃないこともするという姿勢で、組織全体の課題に取り組んできました。
ちなみに、多くのエンジニアがクックパッドを「元気なエンジニアが多い会社」というイメージを持たれているのではないでしょうか。語ると長くなりますが、実はクックパッドは、2016年に新たな経営体制を迎え、経営メンバーが総入れしています。この経営体制の変更時に、エンジニアが元気に働けてプロダクト開発に集中できるような会社を目指したことが今日までのクックパットのイメージを構築しているのかもしれません。
2022年末、長年一緒に働いてきた星にCTOを譲ることになりました。この頃、フォークウェルで「CHANGE vol.1 〜CookpadのCTO交代〜」というイベントを開催したことを覚えています。(2023/04/1開催)
CTO退任後の進路は自分で決めることになりました。「もし本当に自由に選べるなら、マネージャーの役割を全て手放し、1人の独立したエンジニアとして現場で開発に従事したい」と思いました。クックパッドでエンジニアの採用に力を入れ、私よりも強いエンジニアたちと一緒に働けたことは、私にとって大きな喜びであり、彼らは私の憧れの存在です。CTOを6年間務める間、現場から離れていましたが、再び “ 憧れのエンジニア” になれるか自問自答しました。
経営は難しい問題にチャレンジする場ですが、具体的な解決を実現するのは現場のエンジニアやデザイナーです。経営で重要な課題や細かいニュアンスは、実際には現場で起こっていることです。クックパッドにいながら現場での開発に深く関われなかったことは悔しい。そんな思いで現場への復帰を強く望み、退職までの1年間、再び開発に没頭しました。
このあたりの詳細はブログに書いているので、もし興味があればアクセスしてください。
2024年2月より対話型音声AI SaaSの開発・運営を行う株式会社IVRyにプリンシパルエンジニアとして入社しました。マネージャーやCTOではなく、純粋にエンジニアとして働ける環境を求めていました。自分自身、エンジニアとしてはまだまだ成長途中だと感じています。視点は肥えているものの、技術的なスキルはまだ一流とは言えないと自覚しています。それでも、私のことを理解し、エンジニアとしてチャンスをくれたIVRyに魅力を感じました。入社してみて、さまざまな技術課題に直面しています。特に、データパイプラインやインフラの周りがまだ不十分で、ここを整えることが今後の発展につながると感じました。そのため、データエンジニアリングの分野で早速取り組みを始めています。IVRyでの目標は、まずは技術基盤の強化から始め、その上で新しい技術的挑戦を追求していくことです。自分の技術的な成長とともに、会社の成長にも貢献していきたいですね。
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