エンジニアの生き様をウォッチするメディア

【イベントレポート】ヌーラボ&LIFULL に学ぶ、 全ての採用プロセスをリモート化 しても 成功する採用術とは?


こんにちは。株式会社grooves 広報の野中です。
2020年3月25日。新型コロナウイルスの感染抑止に向け東京都が出した在宅勤務・テレワークの要請を受け、新しい「企業の採用活動」のあり方が問われています。
しかしながら、採用プロセスをすべてオンラインで完結するノウハウはまだ多く出回っておらず、どこから着手すべきか悩まれている企業さまも多いかと思います。
そこで、先行して採用の全行程リモート化を進め、エンジニア採用につなげている2社の人事さまをお招きし、インタビュー中継&知見共有するオンラインイベントを、2020年4月2日(木)17:00〜18:30で開催しました。

開催1週間前の集客開始にもかかわらず、応募殺到につき15名→50名に急遽増枠。
参加率も88%と、皆さまにとっても関心高いテーマだっことがわかります。
より多くの人事の方々にこれからの採用活動の糧にしていただきたく、イベントレポートダイジェスト版をお届けします。

【宣伝】大好評につきオンラインイベント第二弾も開催!詳細はこちら

登壇者プロフィール

木村 修平さん(株式会社LIFULL)@kimkimniyans

2008年 LIFULL中途入社。技術マネージャー兼キャリア採用担当
前職は受託会社のソフトウェアエンジニア。入社当初はLIFULL HOME’Sの不動産投資サイト開発を担当。その後、賃貸や中古物件を扱うマーケットなどLIFULL HOME’Sの様々なサービス開発やグループマネジメントを経験。また、不動産投資サイトの事業責任者などを務め、リバイバルプロジェクトを成功させる。現在は、エンジニア職のマネージャの役割を兼ねながら、人事本部に異動しエンジニアを中心としたものづくりのキャリア採用を担当している。

安立沙耶佳さん(株式会社ヌーラボ) @posi0202

1989年新潟県生まれ。通称Angela(アンヂェラ)。大学卒業後の約5年間、大手人材サービス会社に所属し、スタートアップ〜メガベンチャーを担当するリクルーティングアドバイザーに従事。その後、ITエンジニア向け新規事業を担当し、渉外・ビジネス開発を経験。
2016年11月より、株式会社ヌーラボに人事として入社。現在は東京事務所に在籍しながら、国内3拠点の採用、採用広報、制度構築、教育研修等を担当している。2018年には、社員の教育研修制度「リゾートワーク制度」を発表し、沖縄県宮古島市と北海道東川町の2拠点と連携。社員を現地の小学校、中学校、日本語学校に派遣するプログラムを構築し、現在制度の運営を行っている。

リモート面談・面接自体は浸透してきているものの、後工程での実践者は少なく、カルチャーマッチの見極めに苦戦中

参加者の事前アンケートでは、8割の人事さまが、会社説明・カジュアル面談にリモートを既に活用している反面、最終面接やオンボーディングなど後工程ほど未経験の方が多く、難しさを感じているようです。

対面でも難しい「カルチャーマッチ」。リモート環境でどう実施すれば良いのか?という疑問の声も多く集まりました。また、候補者や面接官の慣れの問題も感じているようで、企業規模に関わらずどの会社さまも同じ課題感を抱いているようでした。

ここからは、インタビューの中での回答と学びを抜粋していきます。

ヌーラボ・LIFULLとも、完全リモート化のきっかけはコロナ。日程調整速度や実施数は増加傾向で、既に採用後の稼働者も

ヌーラボ安立さん:
東京、福岡、京都、ニューヨーク、シンガポール、アムステルダム…と事業拠点が多く、3年以上前から選考は2拠点以上参加とリモート体制が浸透していました。とはいえ、会社として重要度が高い一次面接は来社を必須としていたのですが、2月頭からフルリモートへ移行しています。現時点で内定承諾を頂いた方も複数名、一次面接に進んでいる方も複数名いらっしゃいます。

LIFULL木村さん:
遠方在住の方や、日時調整が難しい方は、もともとリモート面接を実施していました。コロナの影響を受け、2月19日からは完全にオンライン完結型で選考を進めています。数名内定につながっており、既に4月から稼働を開始している方もいます。

LIFULL 木村さま

対面だけではカルチャーマッチはわからない。いかに判断に必要な情報を収集する工夫をするかが重要

ヌーラボ安立さん:
オンラインツールはGoogleが提供しているHangouts Meet を使っています。メリットは大きく2つです。

①プロセスの短期化
来社の場合、候補者は移動を含め3時間ほどかかるのため調整が難航しやすいです。リモートの場合は30分だけ確保頂ければよいため、調整に時間がかからないのは大きいですね。

②カルチャーを伝えやすい
多拠点連携しながらリモート環境で働くことのアピールにつながるのと、エンジニア以外の職種の方の選考時にはITリテラシーのチェックも兼ねることができます。対面で面接を実施したとしてもカルチャーマッチするかわからないので、見極めるためのプロセスをどう組み込むかが重要です。

弊社では過去、面接官4名のうち2名だけ同拠点から参加させていたことがあったのですが、会話がしにくかったという反省があり、面接官全員が個別にオンラインで参加することを心がけるようになりました。また、選考時の役割分担を事前に決めており、面談・面接前後に30分、面接官全員でのMTGを実施しています。

LIFULL木村さん:
弊社はZoom を活用しています。正直、リモート選考自体に企業側のメリットはないと思っています。調整工数は確かに短縮されるかもしれませんが、他にそこまで強いメリットはまだ感じられていません。最終面接は対面したい候補者要望をどう調整するかは悩ましいですね…

リモートでは特に、オフラインと同じことはできても、質を担保することが難しいと感じています。雰囲気や周辺視野(立ち居振る舞いや仕草・癖など)が捉えづらいため、情報量が対面時より減少し、直感が働かせづらいなと。画面の向きなどを調整してもらい、手元まで映してもらうなど情報量を増やすようにするといいかもしれません。

リモート面接のすべては事前準備で決まる。面接官同士の連携に向けたドキュメンテーション化が採用のコツ

ヌーラボ安立さん:
一次面接はアトラクトの場でもあると考えています。念入りに準備するために実施前後のMTGを含め、合計3時間を投資しています。

①面接前:30分
候補者の経歴を元に志向を考え、チェックリストのどの質問をどの順番で誰が聞くか話し合う

②面接:120分
・30分:経歴の深堀り
・30分:候補者からの質疑応答で会社理解を深めてもらう
・60分:ディスカッション形式でスキルチェックを行い、
    質問やレビュー内容でカルチャーフィットを見極める

③面接後:30分
面接官のフィードバック共有会

一次面接通過からの内定率が約50%と高く、件数は多くても週2件程のため、エンジニアもかなり力を入れています。だからこそ、直近1年間では内定承諾率100%と高水準を維持できています。

採用を円滑にするためには、採用広報メッセージや質問事項などのドキュメンテーション化ができているかが肝だと思います。今は、完全オンライン化に伴い、マニュアルやドキュメントの整備や候補者のフォロータイミングや内容などの設計をし直しています。

LIFULL木村さん:
当たり前ですが、リモート面接で使うツールの事前準備は徹底しています。
ネットワーク切断で相手の方のストレスにならないようにするのはもちろん、面接官向けに面接の流れやツールの使い方を社内向けのナレッジツールなどに明文化しています。また候補者へも、事前に使用可能なデバイスの指定をしたり(PCかタブレットのみ。スマホの方はNG)、実施場所の確保依頼をしたりしています。個人情報を取り扱うため、例えば第三者がいるカフェなどからのアクセスだった場合はリスケにします。
その他、不測の事態が起きた時のための対処法も事前に候補者に共有できていると良いですね。

また、オフライン面接でも言えることですが、質を担保するために候補者から得た情報に対する面接の評価基準を統一するようにしています。
弊社の場合はビジョンマッチ、カルチャーマッチ、ポテンシャル、スキルフィットの順に優先順位があり、質問内容自体は同一ではないものの、面接官毎それを深堀りできるような質問ができているか、定期的に面接に同席してレビューしています。

社内体制構築には、会社としてのスタンス決めとマニュアル整備が肝心

参加者の方から事前に回収していた質問事項の中で、関心の大きかった内容を4つインタビューしていきました。

Q1. 周りのメンバーが、リモートでの採用に消極的ですがどうしたらいいでしょうか?

ヌーラボ安立さん:
選考を通じて自社をどうみられたいか?を問いますね。弊社はコラボレーションツールを作っている会社だからこそ、エンジニアに対してどうありたいのかと。採用プロセスの全てをリモートでできると思ってもらえること自体がブランディングになります。

LIFULL木村さん:
変化を受け入れないと、この先生き残れないよと諭します。もし、コロナへの意識の低さが問題であればニュースを見てもらうしかないと思います。漠然とした不安ならば、事前の準備やリハーサルで解消します。まずはやってみようという風土づくりを心がけることですね。

ヌーラボ安立さま

Q2.候補者が、対面を希望する場合はどうしたらいいでしょうか?

ヌーラボ安立さん:
実際にご要望をいただいたこともあるのですが、丁重にお断りしています。新型コロナウイルスの状況を考えると、現在は弊社の社員の出社も控えたいためです。

LIFULL木村さん:
基本的にはお断りしましょう。例えばオファー面談ぐらいのフェーズであれば許容するかもしれませんが、安全第一なので選考フェーズが浅い場合は延期判断をしています。もちろん対面面接ができるようになるまでに採用状況が変化する可能性もあるので、それを踏まえて候補者に選んでもらうようにしています。会社としての一貫した方向性を決めておくべきだと思います。

Q3. リモートでの面談が上達しないメンバーとどのように向き合ったら良いでしょうか?

LIFULL木村さん:
オフラインのときは面接に同席し、実施した内容をチェックしてフィードバックをしていました。リモートの場合も、録画したものをチェックするよりも、同席してリアルタイムにフィードバックした方が良いと考えます。

ヌーラボ安立さん:
一次面接で開発部長が登場するので、面接官にフィードバックを実施しています。また、エンジニアの面接時には面接経験者が半数以上いるようにして質を担保できるようにしています。

Q4. オンラインだけでオンボーディングが上手くいくイメージがありません。本当に可能なのでしょうか?

ヌーラボ安立さん:
入社日に全社中継で自己紹介を10分ほど実施するなど、リモートでも話しかけやすいような雰囲気・場づくりを意識しています。また、入社最初の1週間の過ごし方の設計が重要なので、Backlog 内の入社後にやることリストなどのドキュメンテーションの整備をしています。新型コロナウイルス問題が長引いているので、入社に伴って引越しを予定していた方には引越しの日程の後ろ倒しもご提案していますね。

LIFULL木村さん:
弊社もまだ経験がないのですが、入社日だけ来社いただき、二日目以降はフルリモートで実施してもらえるように配属部署に依頼をしています。
「リモートを理由にやれない」ことをなくすことが大事ですね。



開催後のアンケート満足度は97%!
2社の事例をロールモデルとして、ぜひ取り組みたいというお声が多く集まりました。

【回答一部抜粋】
・抱える悩み近いので参考になりました、、!
・評価基準を統一していると言い切っていることが印象的。そういった前提があるからこそ、リモートだろうと面接ができるのだと思った
・まだまだなれない中でスピード感をもって取り組まれているのがすごいと思いました。社員の巻き込みや仕組み化づくりのスピード等学ぶことが多かったです
・オンラインだと視覚情報が制限されるので、より一層明確な言語化を意識したいと思いました
・オンラインだからできないというのを無くす、という部分がとても共感できました。リモートへの前向きな取り組みに刺激を受け、大変勉強になりました
・急な状況な変化にも関わらず、楽しみながら手段を工夫して基本やっていくという柔軟さは素晴らしいと思いました
・オンラインならではの注意点というよりも、通常の採用をオンラインに切り替えたとしても、違和感や難しさがないように、常日頃こら採用活動のレベルをブラッシュアップしていくことが大事だということを痛感しました。

4月21日(火)に実践編の開催決定!

ご好評につき、より踏み込んだ実践編を開催することになりました。
ヌーラボ安立さんに再度ご登壇いただき、事前準備〜リモート面接〜オファー面談の過程でどんなことを行っているか掘り下げます。
以下のリンク先より参加登録をお願いします。

企業の採用担当者さまへ

Forkwell Jobs では、ITエンジニア採用に関する様々なサポートを提供しております。例えば以下のようなお悩みをお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。

・本イベントで利用された資料が欲しい
・質の高いITエンジニアに対してスカウトを送りたい
・Forkwell Jobs のサービス資料をご覧になりたい

それでは。